Side B <揺蕩うライオン>

 

  6

 

 月日が流れるのは早いもので、ぼくが組織に入って、もう三年が経つ。

 加盟を決めるまでには色々な葛藤なんかがあったものだけれど、中でも、加盟届にサインをした日のことはよく覚えていた。

 場所は喫茶ロクサーヌ。外は気温が低く、粉雪がちらついている。話をする間、灰色の町並みに軽い雪の結晶が舞うのを、ガラス張りの窓から窺うことができた。

 四名掛けのテーブル席で、ぼくの右隣にはエミリア・ブラウンが、正面には当時から現在に至るまでチームリーダーを務めている、アレックスが座っていた。

 ぼくとアレックスは、そのときがまるっきりの初対面というわけではなかったけれど、面と向かってきちんと話をするのは初めてで、軽い自己紹介を交わした記憶がある。

「アレックスだ、よろしく」彼は溌剌とした、それでいて落ち着きのある声で挨拶をした。

「アイザックです」ぼくは軽く頭を下げる。「エミリアの学友で……講演会やデモなんかで、何度か」

「ああ、そうだね」と彼は頷いた。「話はよくエミリアから聞いているし、確かに顔は何度か見た」

「別に、変な噂はしてないからね」エミリアが断りを入れる。「アイクを紹介していたの」

 ぼくは目の前に座る男の、鼻筋が通った顔を見た。年齢は、ぼくより三つくらい上といったところだろうか。際立って端正な顔立ちというわけではないけれど、声から受ける印象と同じで、安定感と若々しさの同居した、見るものに好感を与えるルックスだった。

 加えてアレックスは身長が高い。元々、ぼくらの世代は以前に比べて身体が大きくなったとよく言われるけれど、その中でも彼は格別だ。あまり上背のないぼくからすると、自然と見上げるような格好になった。

「我々がどんな組織なのかってことについては、一通り説明を受けているんだよね」彼はそこまで言って、エミリアに顔を向ける。「これは確認だけど」

「簡単には」と彼女は答えた。「沿革と綱領と、あとは歴史をちょびっと」

「いただいた資料には一通り目を通しましたが、きちんと頭に入っている自信はないです」ぼくは首を振る。「ただ……一緒にやっていくかどうかを考えるにあたって、本当に大事なのは、そこじゃない気もして」

 平たく言えば、彼らの言う「組織」、アレックスにとっての「我々」というのは、いわゆる政治団体だった。

 根幹を成す思想はラディカルで、今ぼくらが生きている社会の政治経済体制を、真っ向から潰しにかかるようなものだ。バイブルは、ED・ワールド・マイゼルの革命理論。

 その性質から、暴力的なイメージも強い(そして、それは単なる偏見ではない場合も往々にしてある)。名前を聞いただけで眉をひそめる者も、少なくはないだろう。まるっきり非合法の団体というわけではないが、警察組織に目をつけられているという事情もあった。

 当時はまさに台頭の真っ最中で、世界の各地に拠点を持つ巨大な構成となっており、日ごろ顔を合わせるメンバーは、地域や年齢などに応じて、班という形で決められていた。

「なるほどね」アレックスは言った。「確かにこれは、もっと大きな話かもしれないな」

「大きな、というか」ぼくは口ごもる。「そうですね。正直に言うと……モチベーションの問題です」

「それ以前の部分は、クリアしていると思って良いんだろうか」と彼はすぐに口を開く。「つまり、思想や信条とか、実際に我々のしている活動、やってきたことについて。そういうところに関しては、一致していて、特に気になることもない?」

「全くないかと訊かれれば、はっきりとは頷けないと思います。不安もある」言いながら、ちらりと横目でエミリアを盗み見た。「ただ、そういうのは実践の問題というか。やっていく中で悩んだり、折り合いをつけたりしていければ良いのかな、とも思う。だから、一番重要なのはモチベーションだと」

「ふむ」アレックスは小さく頷いた。「もう少し、詳しく聞きたいね。アイザックは、自分のモチベーションに不安があるのか」

「不安、ですかね」ぼくは口許に手をやった。「ただ、そうですね。ぼくには、理由がないんじゃないかと思う」

「理由か」彼は重々しげに呟く。「そうだな、これは生き方に関する話だから」それから、理由は大事だ、と小声で付け加えた。

「わたしは、アイクに理由がないとは思ってないけどな。だってあなたは、優しいもの」エミリアは頭をちょっと斜めに傾けて、言った。フラックスの髪が垂れ下がり、ゆるりとカールした先端が、つやの利いたテーブルに軽く触れている。当時、彼女の髪は今よりも長かった。「それにマイゼルのこと、好きでしょう?」

「ぼくが優しいかどうかはともかく、後者については否定しない」ぼくは笑った。「マイゼルは格好良いと思うよ。そう、エミリアと同じくらい」

「適当なことばかり言って」とエミリアも笑う。「あのね。アイクは、こういう言い方は好きじゃないかもしれないけど」彼女は垂れた髪の毛を、右手で肩の後ろへやった。「あまり難しく考えすぎないほうが、良いんじゃないかな。誘っている側が言うのも、変なんだけどね。わたしは単純に、あなたと一緒に活動ができたらな、って思うよ」

「……嬉しいよ」気持ちは嬉しいよ、と言いそうになったのだけど、半分は飲み込んだ。

「そうだな……僕は正直に言って、そういう葛藤とはほぼ無縁に生きてきたんだ」ぼくとエミリアとを交互に見比べるようにしてから、アレックスが口を開く。「両親が、筋金入りの活動家でね。小さい頃から、その手の教育を受けていた。反発心を持ったこともあったけど、結局は他の生き方を選べなかった、というところもある」

 彼は話しながら、どこか居心地悪そうに視線を迷わせた。

「ひょっとすると、失礼な質問にあたるかもしれませんが」思い切って、言ってみる。「自分のやっていることが間違いなのではないかと思ったことは?」

「多少、語弊のある言い方になってしまうかもしれないが、あるよ」彼はすぐに答えた。「今も言ったように、両親の教えに反発したくなる時期というのは、当然あったし……大人になるにつれて、単純な理想とは違った、色んなものが見えてくる。その度に、悩んでいると言ってもいい」アレックスは一旦、言葉を区切って続ける。「けど、やっぱり自分の在り方として、一番しっくりくる場所がここなんだよ。それはあるいは、幼少の頃から両親が教育してきた成果ってやつなのかもしれないけれど」

「……ぼくには、それがないから」とぼくは呟いた。「自分の中に原動力みたいなものがないのに、いざ揺れたときに踏みとどまれるのだろうか、という疑問はあります」

「そのときはそのときでも、良いと思う」アレックスの言葉が、やけに軽やかに響いた。「別に、一度入ったら二度と抜けられないってわけじゃないしね。興味があるなら、やってみる。それでも構わないんじゃないか」

「わたしも、そう思うかな」とエミリア。「それにねアイク。わたしだって、活動家の両親なんて持っていないよ」

 でもエミリアは、と言い訳のようなものが口をついて出そうになったが、抑えた。

 エミリアはぼくとは違う。そんなのは、当たり前のことだ。だけど、当たり前だからこそ、それは言い訳にすべきではないと、ぼくはそんな風に感じたのだと思う。

 ぼくらはその後も、延々と三時間ほど、会話を続けた。それぞれの生い立ちや、現在の政治に対する思いについて。

 それで心にある迷いが完全に晴れたというわけではなかったけれど、ぼくはその場で決断をした。「二度と抜けられないわけではない」という留保つきではあったものの、それはひとつの大きなコミットメントだった。

 ただ、この日のことを思い返すたび、ぼくは思う。多分ぼくは、元から組織に加盟するつもりで、アレックスやエミリアと会ったのだ。三時間以上かけて彼らは、崖っぷちで紐なしバンジーへ挑むぼくの、背中を押してくれたに過ぎない。

 エミリアが言う通りで、ぼくはマイゼルの書く文章が好きだったし、当時から組織に居た皆のことも好きだった。突き詰めれば、僕が加盟した理由はそれだけのことだったし、三年経った今だって、その部分は大きく変わっていない。

 

  7

 

 定例ミーティングが始まるまでの間、少しばかり時間を持て余したため、本でも読むかと休憩室のドアを開くと、珍しい光景が広がっていた。

「あ、アイク」

 こちらに気づいたエミリアが手を振ってきたので、ぼくも「やあ」と応じる。

 小さな四角テーブルを囲む三名の女性が、一斉にこちらを向いた。

「アイク先輩、こんにちは」ロッテが元気よく言う。「たった今、噂をしてたところなんですよ」

「そうなの?」ぼくは、ちょっと困った顔になったかもしれない。「どんな噂だろ」

「君が男前だって話だよ」グレースは至ってクールに告げて、「座ったら?」と残ったひとつの椅子を指し示した。

「じゃ、お言葉に甘えて」特に用事があるわけでもなかったので、ぼくは素直に応じる。

「ちょうど、アイク先輩に訊きたいと思ってたことがあるんですよ」席に着くとすぐに、ロッテが身を乗り出してきた。「先輩って、音楽好きですか?」

「好きか嫌いかで言えば、好きだよ」質問の意図がわからなくて、ぼくはぼんやりとした答えを返す。「なんでいきなり?」

「いえ、今その話をしていたので」ロッテは楽しそうに笑った。「良いですよね、音楽」

「ぼくの噂をしてたんじゃなかったの?」彼女の笑顔につられて、ぼくの表情も綻ぶ。

「先輩の噂と、音楽の話をしてたんですよ」ロッテが「ね?」とエミリアに同意を求めると、彼女は「まあ、そうだね」と曖昧に頷いた。

「よくわからないけど」ぼくは肩を竦める。「好きだといえば好きだけど、あまり詳しくはないよ、音楽」

 言いながら、改めて目の前の状況を眺めた。

 ぼくらのチームは現在、三人の女性メンバーを擁している。ロッテことシャーロット、エミリア・ブラウン、それにグレース。彼女らは三者三様というか、割とタイプの異なる面々で、だからなのだろうか、あまりつるんで行動しているところは見たことがなかった。その三人が一堂に会して卓を囲んでいるというのは、なかなかレアリティが高い。そんなことを考えて、ぼくはこっそり愉快な気持ちになる。

 ロッテは、チームの中で最年少の女の子だ。ぼくが加盟したときには、まだ十代だった。何故だかぼくのことを「先輩」と呼ぶけれど、別に同じ学校に通っていた事実はない。他のメンバーに対しても、彼女は独自の呼び名を開発して、自分ひとりだけで呼び続けている。ブロンドのショートヘアが特徴的で、大きな焦げ茶の瞳も相俟って、仔猫を思わせる風貌をしている。活動的で人懐っこいキャラクターであり、概ね、皆から可愛がられていると言って良いだろう。ぼく自身、彼女と話していると元気づけられることが多い。

 それから既に何度か登場しているエミリアは、大学時代からの知り合いで、ぼくがこの組織を知るきっかけとなった存在だ。彼女はとても頭が良いし、よく気がつくタイプなので、もちろん組織の中でも人望がある。

 グレースを見たときにまず目を引くのは、なんと言っても腰まで届こうかという長さの、鮮やかな黒髪だ。初対面のときに、ぼくは失礼にも「その髪は、染めているの?」という質問をしてしまったのだけど、無理もないと思う。それくらいに、今の時代にはほとんど見ることも叶わないほどの、見事なヴァイン・ブラックだった。話を聞けば異国の遺伝子が入っているとのことで、なるほど言われてみれば、彫りの深い顔立ちにもどこかエキゾチックな趣がある。

「そう、別に詳しい必要はないんだ」グレースが豊かな髪を揺らした。「本来、音を楽しむために知識は要らない」

「それはそうかもしれないけど」ぼくはまだ、話の流れが掴めない。「音楽一般の話をしていたわけ?」

「音楽一般っていうか、なんていうか」エミリアは、珍しくちょっと困ったような顔をしていた。「グレースの話、難しいの」

「何も難しいことは言ってないよ」当のグレースはおかしそうに笑っている。

「どういうこと?」ぼくが誰にともなく尋ねると、ロッテが「グレッチは、アイク先輩がお気に入りだってことですよ」と茶化すみたいに答えた。

「こら」グレッチ改めグレースが、ロッテの頭を小突く。「照れるだろ」と言う彼女は無表情で、とても照れているようには見えない。

「何なんだ、この茶番は」何を言えば良いのかわからなくなって、ぼくは両手を上げる。お手上げ、のポーズだった。

「わからなくたって良いよ。エミリアもわからないようだし、ロッテだって、わかっている振りをしてるだけ」グレースは目を細めて、口の端だけで笑った。「そんなことより、フレッドの話をしよう」

「どうして、いきなりそこでフレッドが出てくるのさ」言いながら、自分から話題の矛先が逸れた気配に、ぼくは少しほっとする。「だけどフレッドといえば、こないだ変なことを言ってたよ」

「こんな言い方は、少し気の毒かもしれませんけど」ロッテが、喋っている内容とはちぐはぐの、楽しそうな笑顔を浮かべた。「あのヒトが変なことを言うのは、いつものことでは」

 ぼくはそこで、しまった、と思う。

 裏切り者の件については、内緒にしておく約束だったではないか。標的が変わったことによる気の緩みからだろうか、口が滑った形になってしまっていた。

「確かに、そうかもしれない」ぼくは頷いて、心の中でフレッドに対する謝罪をしながら、リカバリーを試みる。「フレッドの言動は不可思議に満ちている」

「でも、彼のおかしな物言いには興味があるな」とグレースが食いついてくるので面倒だった。

「大したことない話なんだけれど」慌てて記憶の引き出しを開閉する。アーカイブのフレッド語録から、適当なフレーズを引っ張り出してこなくてはならない。「以前、研究会で彼がいきなり、ベニーに食って掛かったことがあっただろ」

「ああ、あったね」と声を上げたのはエミリアだ。「何だか、不思議なことに突っかかるなあと思った記憶があるけど」

「そうだ」ぼくは頷く。「フレッドは、本筋とは関係のない、ベニーの言葉遣いに異議を申し立てたんだ」

「確か、ふとしたきっかけで、ポリモルフの話題になったんだよね」エミリアは腕を組み、視線を右上へやった。「元々のテーマは、貧困の事例研究だったっけ。そこから派生して、いわゆる社会的弱者と、精神疾患の関係。――そして精神疾患に付随する、の発症について」

「よく覚えてるね」彼女の記憶力には、いつも素直に感心する。「精神疾患と肉体変異ポリモルフには、一般に密接な関係があると考えられてる。そこでベニーが言ったのは、両者の関係は因と果ではなくて、同じ原因から成るふたつの結果なんじゃないかってことだった。社会的弱者が生活の中で感じるストレスや懊悩が、それらを生んでいる」

「あ。ベネットのそれで、思い出した」ロッテが声を上げた。「なんか、それまで静かにしてたのに、急に大声を出してましたよね。びっくりした」

「そう、その時のことだね」と、ぼくは続けた。「あの場では、彼は『おかしいじゃねえか』と喚きたてるばかりで、よくわからなかったんだ。彼が何に怒っているのか」

 グレースも、「そういえばそんなことがあったような気がする」と頷いている。

「ミーティングの後でたまたま話す機会があったから、聞いたんだけれど」一呼吸おいて、ぼくは言った。「彼は結局のところ、『社会的』という冠が気に食わなかったらしいんだ」

「どうして?」ロッテが声を上げた。「社会的弱者は、社会的弱者なんじゃあ」

「つまり、彼が言うにはこういうことだよ」やや慎重に、ぼくは言葉を選ぶ。「弱いやつというのは、弱いやつであって、そこに社会は関係ないだろ」

「身も蓋もないですね」ロッテは吹き出した。

「弱い連中が、その弱さのために踏みにじられることを防ぎたいというのなら」フレッドの言葉を思い出しながら、それをなぞる。「弱さを隠蔽するような物言いはするべきじゃない。オブラートは必要ない。弱い者はきっぱり、弱者と呼ぶべきだ」

「ラディカルだね」グレースはどことなく感心した風でもあった。「だが、一理ある」

「そうだね、全面的に賛同することはないけれど」エミリアも理解を示している。「言わんとすることはわかるよ」

「うん」とぼくも肯う。彼女らのリアクションは、暗に「で、その話の何が面白いのだ」と催促しているようにも取れた。「そもそも、『社会的弱者』というのは『社会的に弱い人間』という意味だが、『社会的に弱い』とはどういうことだよ、と彼は言った」

「社会において、弱い」エミリアはすぐに答える。「多分、そういう意味じゃない?」

「フレッドは、『社会的』を『世界的』に置き換えると、途端にスケールが大きくなって、訳がわからなくなるよな、と訳のわからないことを言っていた」あの時も、ロクサーヌのテーブルで彼と向かい合っていたのだ。「世界的に弱い。意味不明だ、と」

「確かに意味がわからないけれど」グレースが曖昧に笑う。彼女の言葉は「けれど」で終わって続きはなかったが、続きを促しているのは明白だった。「それで?」と。

 ぼくが続きを言い淀むのを見てか、少ししてからエミリアが「オチが弱いね」と率直な指摘をしてくれた。

「そうだね、ごめん」ぼくは認めて、頷く。「正直に言うと、矛先が逸れた安心感から、咄嗟に言ってしまったんだ。なんとなく」

「ありますよね、そういうこと」ロッテも、すぐにフォローを入れてくれる。

 話の盛り上がりという意味では十全には程遠いが、なんとか口を滑らせたことは誤魔化せたかなと、ぼくはひっそりと、胸を撫で下ろした。

 その間グレースは、何も言わずにぼくの目をじっと見つめている。彼女の瞳は、とても黒い。同じ黒でも、艶のある頭髪とは違って、底が見えない深さを持つ漆黒だった。

「な、何?」思わずたじろいで、訊いてしまった。「ぼくの顔に、何かついてる?」

「いや、良い男だなと思って」真っ直ぐに目を合わせたまま、彼女の声は冗談とも本気ともつかない。「アイザック、音楽は好き?」

「好きだよ」ぼくはどぎまぎしながら、答える。「どちらかといえば」

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