少女がボールを手にしたら

野球小説と言うとまず思い浮かべるのは甲子園。だけどこの作品はそのようなタイプの小説とは少し違います。

だからこそ、王道の野球小説とはまた違った爽やかさが出ています。

特にこの作品はキャラがとてもよくどの人物も好きになれます。
しっかり主人公がどうして野球をやめたのかそして今の父の関係など丁寧に描かれて面白く感じました。

また神子や葵は本当にいい性格しています。オーダー発表の時などのコメディシーンでは笑ってしまいました。

かつて野球をそれ以外考えられないほど好きだった沙織ちゃんは、他ならぬ野球を通した思い出に深く深く傷つけられ、そのことがトラウマとなりグラウンドを離れ私生活でも視線を気にするようになってしまった。
頭抜けた才能と冴えを意図的に表に出さない沙織ちゃん。
これ、別段気にしない人や普通に日々スポーツやってる人からすると「なんだこいつ舐めて(舐めプして)のか」的な誤解を受けたりするかもしんないですね(^-^;
序盤読んでてちょっとハラハラしてましたが葵ちゃんや神子が優しい子達でとりあえず安堵しました。
(※個人的にリアルボクっ娘の神子ちゃんがどつぼに好きです。色々と手強いｗ)
特徴的な口調の球子ちゃん…続きを読む

とある理由で野球をやめた不器用な少女が再びボールを手にとったとき物語が始まる。主人公の素朴で手探りの人間関係や特徴的な仲間達が魅力的な作品です！