SCHOOL SURVIVAL＠3800（スクールサバイバルさんぜんはっぴゃく）

ところどころ、止まることがないギャグの応酬。
おそらく、ほぼ7割がたギャグに費やしつつ、SFチックなストーリーを展開していく。
もうね、武器がリコーダとかランドセルとかね、
もうところせましにギャグを叩きつけてくる。

友達と書いて、バディと読むんだ。
覚えとけ(｀・ω・´)

　並列バイオ、を思い出しました。あれをギャグテイストにした感じ。さらには絶好調だった頃の筒井康隆さん。ジャンル分け不可能。マッドでエキセントリックな世界で、意味不明な戦いが繰り広げられる。ある意味、メタフィクション、ポストモダン。この作品から何を感じ取るかは、読者しだいであろう。

とあるかたの紹介文が気になり、何気なく読み始めました。

ス、スゴイッ！
こんなに適当（失礼、お許しくださいませ）な筋なのに、なんて面白いんだ。しかもここまで言葉を思うがままに操り、物語を演出する作品はあっただろうか。

これは漫画にして面白いのかどうかはわかりませんが、小説としてみた場合には群を抜く面白さがあると思います。

あっ、でもコンテストに応募されてる作品ですね、すみません、漫画にしても充分面白いと思います。（と、適当めいた言葉でにごす失礼、お許しくださいませ）

　この作者様との出会いは『トイレ素手磨き』からだった。
　謎の恐怖と感動は今でも覚えている。

　次にであったのは『カクヨム☆ミーティングテレポート！』。
　まあ、これはいい。

　そして次にであったのが『刑音楽部のガールズバンド』だった。
　はっきり言う。万人受けしないだろうが、恐ろしい中毒性を孕んだ薬物のような作品だった。

　そして、今作……

　一言、『なんじゃこりゃ！？』である。
　だが、そこがいい！
　それこそが作者である『神山いな』さまのぶっちぎりの世界観なのだ。
　ハイセンスなのかナンセンスなのか、もはや凡人には理解の範疇を超えているが、だからこそ面白い。
　ある意味、文字界…続きを読む

一言紹介ではこう書きましたが、未来世界が色々ぶっ飛びすぎてていい表現が浮かびませんでした。

冒頭で教育方針が問題と書かれつつ、中身は世界からもうおかしい。
科学やオカルトが変な方向に発達していますが、やっぱり常識が一番おかしいｗ

オチは冒頭で示された目的から意外な方向に向かいましたが、主人公達に希望を託した人物の与えた改善方針があれの時点で「もう駄目かもしれんね」感が増しました。それでよくなるのかとｗ

ただ当初の目的とは別の目的が開示された時点で終わっているのは勿体ないと思いました。

なんといっても、作者の言語能力がすごい。

カタい表現をするとそうなりますが、
要するにギャグや言葉遊びが面白くて
読み進めるたびにクスクス・ニヤニヤさせられます。

西暦3800年ならではの、不思議なモノたちや
文化ひとつとっても、何やら奇妙な名前ばっかりで。
これって、「センス」なんですよね。

それも、ひとつ間違うとダサくなりそうなギリギリの線を
見事に綱渡りしていて。お見事です。

単語だけじゃなく文章もハイセンスで
しつこく描写せずリズミカルな文体で
世界観を織り上げていきます。

詳しく書いてしまうとネタバレになるし
レビューしにくい作品でもありますが……

楽しい！

淡々とした語りで落ち着いていると思ったら、急にテンションが上がる部分が多々ある。
それに違和感（良い意味で）を感じながら読み進めて行くとそれが段々と心地よいものに感じる。
まるで、テクノを聞いているかのようだった。