健次は下校中、変な自動販売機を見つけた。
知らないメーカーの、知らない商品が並んだ販売機。
大体の販売機は「あたたかい」ものと「つめたい」ものの2種類を売っているが、これはちょいと変わっている。
売っているのは「すごぉ〜くあたたかい」「すごぉ〜くつめたい」そして「すごぉ〜くぬるい」の3種。
興味を惹かれた健次は全商品50円で売っているその機械にお金を入れるが──。
いやあ、気になりますよね、こんな販売機あったら。
どの温度にしても、「すごぉ〜く」の強調が怖いのですよね。
なんっかとんでもないものを出してきそうで。
……え、強調してても「すごぉ〜くあつい」とかじゃないから大丈夫だろうって?
ああ、たしかにそうですよね。
えっ、ちょっと試してみましょうか!
そうです そうです、ちょっとあっちに行ったところにあるんで。
ええ、ええ、一緒に行きましょう! 小銭ならあるんで!
えー、どれにします?
私は……やっぱり「ぬるい」ですかねぇ。
え? いえいえ、単に気になるからですよ。
ええ。私「ぬるい」買うんで、「あたたかい」と「つめたい」、どっちにします?
健次が見つけた自販機は、オール五十円で「すごぉ~くあたたかい」「すごぉ~くぬるい」「すごぉ~くつめたい」がある、という変なもの。
通りかかったクラスメイトの純子と、好奇心で買ってみるが……。
どう見ても、あまり飲みたくはない妙な自販機。でも、ほとんど話したこともなかった健次と純子は、この自販機のおかげで盛り上がる。
変なものというのは、時として大いに役に立つのだ。
そんな中、純子に迫る危機。純子を守るために健次が取った驚きの行動とは⁉
改めて、変なものというのは、時として大いに役に立つのだ。
奇妙な自販機、飲むのはお勧めできませんが、読むと楽しい時間が過ごせてお勧めです。