同じゼミのゆるふわ美少女が地下アイドルやってる私のリアコファンだった…。
広井すに@カクヨムコン11(短編)参加中
第1話 大学の王子様
「あっ!?」
「おっと」
大学食堂でうどん定食が乗ったトレーをよろよろと持ちながら倒れかかる女子生徒。彼女を、背後から誰かが受け止めた。
「大丈夫?」
「あ……」
女子生徒は背後を振り返る。
そこにいたのは……。
黒髪のハンサムなショートカット。切れ長な目元が印象的な、端正な顔立ち。水色の長袖のワイシャツにインディゴブルーのジーンズを合わせたシンプルなファッションの麗人。
「それ、見た目より重いんだ。気をつけてね」
「は、はい……」
麗人が爽やかな笑みを浮かべると、女子生徒は一瞬驚いた表情をした後、顔を赤らめる。
「それじゃ」
麗人は女子生徒に手を振った後、友人を見つけたのか視線を別方向に向けて食堂のテーブルに歩いて行った。女子生徒は小さく手を振り返してそのまま目がハートにでもなったかのように見つめていた。
「さっすが! 我が大学の『王子様』! さっきの見たよ! また女の子見惚れてたよ〜」
「あのさ、
麗人が席につくと、『明那』と呼ばれた茶髪のボブカットの女性に呆れた口調で話す。
「え? 柚月知らないの? あんた、この学校で『男よりもイケメン』とか『大学の王子様』って言われてるんだよ」
「だ、誰がそんなことを……」
柚月はため息を吐いた後、ペットボトルの水を飲んだ。
* * *
身長一七〇センチ超あるスレンダーな体型。容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能。中性的な雰囲気で優しい、絵に描いたようないわゆる『イケメン』。
街に出れば声を掛けられ、小学校から今まで二週間に一回の頻度で女性に告白もされたりする。バレンタインデーは下駄箱や机の中にぎゅうぎゅう詰めにされた本命チョコがあふれかえって雪崩ができたこともある。近隣の都市にはファンクラブがあるなんてまことしやかな噂も出た。
男が見れば羨ましいほどのモテっぷりである。
そんな様子からついたあだ名は『王子様』。
──だが、女だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます