この作品、気晴らしに撮影される羊蹄山の写真がテーマなのだが、まるで写真が眼前にあたかも見えるかのような鮮やかな色彩の描写!
失礼を承知で申し上げると、「アレッ!?こんなにこの方、風景描写が上手かったか!?」と思うほど、上手い。腕を上げらたな!男子三日会わざれば刮目して見よ、ということか!
そして、タイトルのとおり、羊蹄山を巡る春夏秋冬の季節の移ろいを描写しているのはもちろんだが、そこを命の様態の変化や状態とリンクさせて書いているのが秀逸!
すべてのものは、廻り、そして、変化を遂げて、巡って戻ってくるということが、象徴的に描かれており、それは、何も自然や命だけでなく、敷衍して思念がさまざまなところに飛んでいく。
私も本作を通じて、命のパワーを溜めて、また春に戻って来られたら、などということに思いが至った。
春先に読むには最適の作品かと思う。
是非、手に取ってご自分の春に向けて準備開始のよすがとしていただきたい。