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    企画へのご参加ありがとうございます。
    冬の冷たい空気の中、鼻にツンとくる鉄の匂いと、香るはずのない白檀の香りを感じ、最後には飲みきった直後のコーンポタージュ缶のような静かな温かさが胸に残りました。

    ​■ 最後まで読んだ感想
    「パパがいなくなる」という彼女の言葉の真意が、和也の中で溶接の火花のように結びついた瞬間の描写が好きです。
    「家がない」のは彼女だけでなく、帰るべき日常を失った和也も同じだったのですね。
    お互いの「欠落」を埋めるのではなく、ただ夜が明けるまで隣にいることを選んだ二人の距離感が、何よりも尊いように思います。

    ​■ お題「体言止め」の活用について
    物語の締めくくりにかけて、体言止めが和也の心の変化を鮮やかに切り取っていますね。

    頭の中で数字が浮かぶ、十五と三十。
    十五よりは上で、三十よりは下。
    輪郭のない、数字の子。

    この畳み掛けるような体言止めによって、その前後の文章も強調されて、彼女を一人の人間として、自分と同じ「迷子」として捉えた和也の思考の変化が、脳に強く訴えかけられているような気がしました。

    ​■ 最後に
    重厚な作品を文芸部に届けてくださり、ありがとうございました。また部室でお会いできるのを楽しみにしています。

    作者からの返信


     文芸部と目にし懐かしさがあって、拙作ながらお届けいたしました。

     和也さん、サヤちゃん、またヤドカリ。この三人の間に流れる空気を感じて貰えて、胸を撫で下ろしております。

     素敵な企画を、また感想を。ありがとうございます。 

  • への応援コメント

    こんにちは。
    突き抜けた作品ですね。すごかったです。
    二回りという言葉にトラップされてしまったのですが、十五歳差ということで合ってますでしょうか。となると、ちょっと娘みたいな感覚もあったのかな、な~んて想像しました。

    作者からの返信


     ありがとうございます。

     二回り、はまさにそうで。和也さんがサヤちゃんに対してどう思うか、を引っ掛からせるトラップです。

     実際は十五歳のサヤと、そして三十路な和也さん。この年齢差ってもう遠くて、でも完全に断絶もしない。

     これが伝わって書き手冥利に尽きます。ありがとうございます。

  • への応援コメント

    読んでいるあいだ、ずっと頭の中に
    「バルカン星の少女が話している」ようなイメージがありました。

    そして「家出中なんだよね」と出てきた瞬間、
    画面の中には、確かに“殻を失ったヤドカリ”が立っている、
    そんな映像がはっきり浮かんできて、とても面白いと感じました。

    作者からの返信


     名も語られぬ子でしたが、彼女の息遣いを感じて頂けて感謝しかありません。

    ありがとうございます。

    この作品があなたに届いて、良かったです!