呪いの子

天月虹花

一、私は呪いの子

 私は17になったら五感を失う。少しずつ少しづつ私の体を蝕むように五感を失う。そして20で死ぬ。呪いの紋章が現れたあの日に、私の人生は変わった。世間体を気にする父は、私を殺そうとした。しかしその方が世間体が悪いと思い直し、私を生かすことにした。紋章が出る前の宝物のような生活とは打って変わって、地獄のような生活が始まった。幼いながらに優しい父は死んでしまったのだと思った。母や兄も父の言いなりで、助けてなどくれない。私は孤独になった。


 五感を失うまで、あと2年。私は呪いの子の文献を読んでいた。文献によると30年に二度生まれる、呪いの子。呪いを解くには、呪いと呪いを混じり合わせなければならない。…………らしい。こうも書いてあった。紋章と紋章を触れ合わせると、呪いが混ざる……と。黒百合の酷く美しい紋章が混ざるところは想像がつかないけれど、きっと清く美しいのだろう。しかし、61億人の人が生きるこの世で、もう一人しかいない呪いの子を見つけることは出来るのだろうか。

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