第5話

『愛。大丈夫です。怖いことなんてなにもありません。彼らが愛に悪いことをするなら、私が守ります。だから大丈夫ですよ。』


「でも…でも」


『…少し外に空気を吸いに行きますか?』


「…うん」



新たな場所で、新しい人に囲まれてこれから生活をする。それに対する緊張や恐怖が芽生えても可笑しなことではない。



『ここは園庭です。愛もここでたくさん遊びましょうね。』


「う、ん」


『少しは…落ち着きましたか?』


「うん、ありがと…」


『またなにかあれば言ってくださいね。』


「うん」



AC709は愛をとても大切に思っていた。愛でて、壊れないよう気をつけて接していた。



他のAIはAC709のようにはしない。愛でる?壊れないように?いいや、そんなことはしない。寧ろ早く壊れてしまえばとさえ思っている者もいる。


だから愛以外の子は、愛が与えられていたものなんて貰えていない。そんなものは夢物語である。




そんな彼らと愛は、これから3年間を共にするのである。


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