第4話 友達

 体育館に着いて、彼と別れて、先生に怒られて、生徒から笑われて、いつのまにか教室……。

 あ、名前聞くのも忘れたや…とか思いながら自己紹介をする。

 私は、1年C組だ。

 大体、男子が多いようで、クラス50人のうち、35人は男子だ。

 「ねぇねぇっ」

 隣の席の女子に話しかけられ、振り向く。

 「栗島さん…だよねっ?」

 私の名を呼んだ彼女は、西園寺 翠乃(さいおんじ すいの)さんというようで、とてもかわいらしい女の子だ。

 肩より上にある若草色の髪の毛を2つに結い、三本のヘアピンで前髪を留めている。

 「うん、西園寺さんだよね?」

 「うんっ、同じ班、よろしくねっ」

 「よろしく!」

 他愛もない会話をしていると、前の席の三河 麗(みかわ れい)さんが話しかけてきた。

 三河さんはクールな性格で、腰まで黒い髪を下ろしている。

 「西園寺さんと、栗島さんだね。

  よろしく。」

 「よろしくねっ、三河さん!」

 「よろしく、三河さん!」

 みんな良い人っぽい……、よかった!

 「オレも混ぜて〜!」

 三河さんの隣の席の関 陽斗(せき はると)さん。

 明るいムードメーカーみたいな感じの、スポーツ少年だ。

 「関くんも、よろしくねっ」

 「よろしく!」

 「よろしく。」

 これから、楽しみだな……!

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