第10話 ライオン
なおに連れて来て貰い上野の森動物園に来ている。
事の発端は俺が『この世界って動物は殆ど居ないのか?』
そう聞いた事からだ。
なおは俺に『そんな事無いよ? 沢山の動物がいるよ』と答えた。
だが、俺はこの世界に来て、犬と猫と人間しか動物は見ていない。
『だけど、殆ど見かけないな』と答えると……
『それなら動物がいる所に連れてってあげる』
と言う事で連れてきて貰った。
◆◆◆
「凄いな、色々な動物が檻に入れられている」
「此処は動物園、動物を見る場所だからね、此処には世界中の動物がいるんだよ! 私やレオンが住んでいるのが都心だからで郊外に行けば普通に動物いるから……」
王都の中心部には魔物も動物も居ない。
同じ様な物か……
「言われて見ればそうかもな……」
「そうだよ! それでレオンは見たい動物とかっているの?」
どんなのが居るのか分からないけど……強い動物が見て見たい。
「強い動物が見て見たい」
「そう? それならライオンでも見に行こうか?」
「ライオン?」
「そう、百獣の王とも呼ばれているから、強いんじゃないかな?」
「百獣の王……それは凄いな」
百獣の王か、凄く楽しみだ。
俺が居た世界で、魔王軍の幹部に獣王というのが居た。
それの魔獣版みたいな物かな……
「さぁ、着いたよ、レオン、あれがライオンだよ」
大きな檻の中に大きな猫が複数群れをなしている。
確かに少しは強そうだが、あれじゃオーガには勝てなさそうな気がする。
本当にあれで百獣の王なのか……
「あれが百獣の王ライオン……」
「そうだけど、どうしたの?」
「いや、あんまり強そうに見えないな。そう思って」
「レオンから見たらそうなんだ。だけど、ライオンに勝てる人間ってこの世界じゃいないよ。それ位強いよ」
見かけによらず凄いのか……それなら……
俺は殺意を込めてライオンを睨んだ。
目があった瞬間、ライオンが動かなくなった。
やはり、余り強い感じがしない。
そしてしばらくすると、ライオンは腹を出して仰向けにごろりと転がった。
これは服従のポーズだ。
そのライオンの行動に気がついた他のライオンも、俺に気がついたのか全頭が同じように服従のポーズをとりだした。
「なお、そんなに強くないよ」
「えっ……ライオンが変な動きしているけど、もしかしてレオン、なにかしたの?」
「ただ、殺気を込めて睨んだだけだよ。向こうの世界じゃオークにも通用しないんだけど……」
「へぇ~そうなんだ……レオンってやっぱり凄いね! ライオンがさっきからレオンの顔色を伺うようにこっちを見ているもん。普通はこんなのあり得ないよ」
「そう……なのか……」
「そうだよ!」
なおは驚いているけど、多分ライオンなら数十頭で襲ってきても簡単に倒せそうな気がする。
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