第8話 【閑話】女神SIDE 卑屈に惨めに虫けらのように

私は女神……名前は……まぁ、今回はイシュタスにしておきましょう……


今回、異世界にトリスタニアに天堂直人を送り届けた者です。


私達女神は、異世界に地球人を送る時に恵まれない者を選別して送ります。


ある者は社畜で過労死寸前だったり、またある者は学園で虐められていて自殺を考える様な者……そんな人間に力を与え、勇者とし異世界に送り出します。


そして異世界に送られた者の行動は大きく分けて、2種類。


『前の世界では努力しても報われなかったからこそ、謙虚で思慮深く心優しい正義感にあふれ、人を思いやり努力するような存在に成るもの』


『貰った力、権力に溺れ『自分に危害を加えていた存在と同じような存在』になるもの』


こんな感じになります。


今回の天堂直人は後者です。


本当にクズでした。


彼にだって言い訳位あるだろう?


そんな物は女神として認めません。


異世界に行く際に私達女神は『チート』というズルに近い力を与えます。


そして、女神の使者と言う事で誰からも尊敬される存在として扱われます。


つまり『恵まれた能力に、権力……そして皆から尊敬される存在』として行くのですから……こんな恵まれた状態で努力しない者のいい訳なんて聞く気がありません。


天堂直人は此処まで恵まれた状況で他人を傷つけ、一切の努力をせずに魔王に挑み殺されました。


強いからと言って一切の鍛錬もせず、努力を重ねて輝いているレオンを妬み。


その婚約者に横恋慕してオルタナ姫との婚約を解消させ奪い。


それに飽き足らず、更に妬み続け国外に追放。


そして、慢心して魔王と戦いあっさり負け、命乞いをするも殺された。


正直言わせて貰えれば……復活させて新たな命すら本当は与えたくない程、醜悪な存在でした。


ですが……死んだ場合の保証をしていたので蘇らせて元の世界に送り返しました。


天堂直人は……碌でもない存在でした。


『力を与えたら暴走する危険な存在』


そんな者に力なんて与えては良くないですね。


精々、元の世界で卑屈に……惨めに虫けらのように生きて下さい。

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