第5話 元アイドル、マッチング相手にプロポーズする
もう居ても立っても居られない。今すぐにでも
──
こんな台詞を面と向かって言われたのが九月の終わり。もうその時、恋に落ちた私は
今日も誘ったのですが会社の新人さんの教育絡みのイベントがあって終わりが定かではないとのことでデートは無しとなりました。
前回のデートは二日前でした。美味しいご飯を一緒に食べたばかりです。でも、もう伯水に会いたくて会いたくて堪らなくなっているのです。
その時でした。インターフォンが鳴ったのです。画面に映っているのは間違いなく伯水です。信じられませんでした。
「はい」
──俺。来ちゃった
「今、開ける」
オートロックを解錠します。エレベータに乗ってこの階までやって来て、廊下を歩いて部屋に辿り着くまで二分弱。この時間がとても待ち遠しい。
再びインターフォンがなりました。画面に伯水が映っていることを確認して玄関へと急いでドアの鍵を開けます。
ドアの外には伯水がいて、ぜぇぜぇ、はぁはぁと息が上がっています。きっと走ってここまでやってきたんですね。
もう堪らなくなってドアの外に立ったままでいる伯水に抱きついてしまいました。
「会いたかった」
「僕も
伯水の顔が私の顔に近付きそのまま私たちは唇を重ね合わせました。キスってその時がくれば自然とできるものなんですね。
唇を離して伯水を部屋の中へ招き入れます。
「お仕事は? 今日は新人さんのイベントだって言ってたじゃない」
「終わらせて懇親会に入ったから途中で抜け出してきたんだ。抜け出せるかどうか分からなかったから美唯耶には終わりは不明と言ったんだ。突然来て迷惑だった?」
「ううん、全然。来てくれて嬉しい。伯水に凄く会いたかったの」
「よかった。僕も美唯耶に会いたかったよ」
伯水も私と同じ気持ちだった。
「ねえ、私と結婚して」
「美唯耶」
「種の提供だけじゃいや。ずっと私のそばにいて。私と家族になって」
「なるよ。美唯耶と家族になるよ。家族になるしずっと美唯耶のそばにいる」
「結婚してくれる?」
「もちろん。僕も美唯耶と結婚したい」
伯水に近付いて、そのままキス。
「ねえ、泊まっていける?」
「大丈夫。泊まれるよ」
「じゃぁ、ベッドにいこ」
ついさっき初めてのキスを経験したばかりだというのに私たちはこの日、あっと言う間に男女の関係という壁を越えてしまいました。
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