登場人物紹介

登場人物紹介


◆ ルキウス・ヴァレリウス


本作の主人公/元・神殿供物係


年齢:20代後半

立場:ユピテル神殿の最下層神官だったが、追放される


神殿で供物と記録を管理する下級神官。

儀式の暗唱や形式的な朗誦が苦手で、「役立たず」と蔑まれてきた。


三行を超える文字が模様や黒い虫のように歪んで見える特性を持つが、

その代わりに

**言葉の背後にある意味・感情・意図を“音や感覚として翻訳する力”**を持つ。


本人はそれを才能だと思っておらず、

「自分は壊れている」と信じていた。


神殿追放をきっかけに、

自分の力が「奇跡」ではなく

**世界を読み替える“解釈の力”**であることに気づいていく。


◆ アエリア


ヒロイン/没落貴族の娘


年齢:十代後半〜二十歳前後


路地裏で暮らす、聡明で現実的な少女。

貴族の出だが家は没落し、

身分も立場も持たない。


ルキウスの特性を初めて

「欠陥ではなく、構造の違い」

として言語化した人物。


「私は色を塗っただけ。

あなたの頭が、魔法をかけたのよ」


彼女の存在は救済ではなく、

主人公が自分自身を理解するための“鍵”。


◆ カッシウス


上級神官/ざまぁ対象


年齢:30代

立場:神殿の実務と権威を握るエリート神官


朗誦、儀式、演説に長けた完璧主義者。

だが、言葉の意味を深く考えることはなく、

「正しい形式」だけを信奉している。


ルキウスの解釈能力を

「冒涜」「危険思想」と断じ、追放に追い込む張本人。


後に

**自分が理解していなかった“言葉の重み”**によって

権威を失っていく。


◆ ユリア


元婚約者/ざまぁ対象


年齢:20代前半

立場:有力貴族の娘


「有能な男の妻」であることを人生の目的にしている。

ルキウスの特性を

「欠陥」「恥」

と見なし、神殿での糾弾の場で婚約破棄。


自分が捨てたものの価値に、

最も遅れて気づく人物。


◆ 皇帝(名前未定/後半登場)


帝国の頂点に立つ支配者


膨大な契約と神託に縛られ、

誰よりも「言葉」によって身動きが取れない存在。


ルキウスの能力を

奇跡ではなく

**「国家を動かす力」**として評価する。


補足(作者向けメモ)


主人公は「強くなる」より

**「正しく翻訳できるようになる」成長型


ざまぁは物理的制裁より

“言葉を理解できなかった者の破滅”


アエリアは恋愛より

理解と対話の相棒


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