男1

男は涙を流したまま歩いた。


そうすれば真実が見えてくると思った。


男は皆に見られた。


男は恥ずかしく感じた。


男は顔を隠した。


そしてまた疑問に思った。


嬉し涙であれば恥ずかしいことでは無いのに、


なぜ私は今恥ずかしいのかと。


男は知らぬ道に入っていった。


何かがある様に感じたのだ。


その先には、一つの店があった。


男はその店に吸い込まれるように入った。


そして、一つの物に気づいた。


それは青白く光るメガネだった。


店主は男を見て、言った。


「真実を求めるなら、それを取ると良い。


しかし、その真実を信じるかはあなた次第。」


男はそれを欲した。


なけなしの全財産をカウンターに叩きつけ、


持っていった。




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