ゾッとするほど孤独
@k0905f0905
第1話
張中香穂がデリヘルの客を電話で
待っていた。しかし電話の
アラームはいつまで経っても
鳴らなかった。
香穂は人並外れて孤独だと思っていた。
自分は孤独の二万三千七百二十
七乗であると。
香穂には友人らしい友人は
ひとりもいなかった。
ただ香穂目当ての客だけが
心の拠り所といえば拠り所だった。
だがそんな客たちも近頃
香穂から離れつつあった。
香穂は十九才。黒いロングヘア―の似合う
美少女だった。
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