原点回帰?

これまでの作者の作品を読んでいる方からすれば、おや?と思うかもしれない。ファンタジーの世界観で活躍する人外などが多い。

しかし転がしてある短編を読んでいると、この作者の心の底に溜まる泥のようなものが見えると思う。一人一人の行動や考えが、一見して清らかな水で光り輝くように見えるが、実際は幾重にも重なる泥の層が沈殿している。

この作品にて、ようやく作者がそこに触れようとしていることを喜ばしく思える。確かに誰しも己の闇に触れるのは怖い。ただこの作者は、それができる人だと思えるので、ぜひ皆さんはこの作品を楽しんでほしい。

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