それは罪が罰か

男が取り調べを受けている。男はかつて刑事として、仲間内からも慕われた存在だった。
それがなぜ――。

それは昔に遡る。夜に外に出ていた小さい子を保護したのがきっかけだった。その子はよくなついた。

長じて俳優の夢を見た。
果たして彼の夢は叶うのか――。

「少年の面影を残すあどけない風貌。母親によく似ていた。艶のある髪には天使の輪のような光沢がある。目に掛かる前髪から覗く目は無垢で、純真で、幼い子どものそれだった。」

刑事と少年の関係はブロマンスのようにも思えます。

重厚な確かな筆致で物語は進んでいくのですが、少年の描写にはふわりと明るく日が差すように思えました。

果たして悪意だったのか、そうではなかったのか。それは皆様の目でお確かめ下さい。
とても面白かったです。
ぜひ、オススメします…!!

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