一章 1話 トローシュ
【0】
神酒〈トローシュ〉。それは、地球が枯れ果て、砂に覆われたifルート〈サンドラ〉に存在する
怪異だ。何故、怪異となっているのか。これは、
私、寧々屋命の体験した怪談話とよく結び付いている。では、その怪談話を強引にでも聞いて頂こうか。
【1】
「不味い不味い不味い不味い不味い不味い不味い」喉を抑える「不味い不味い不味い不味い不味い不味い不味い」首を絞める「不味い不味い不味い不味い不味い」肘で瓶が割れた「不味い不味い不味い不味い不味い不味い不味い」荒れた地面に転がった。「不味い」。彼は、モルグは、これからほんの少しの間共に旅をする存在は、謎のジェスチャークイズをしていた。地獄かな?
「お前さん!!これは何のモノマネか?!」
小さな背、白い髪と豊かな髭、筋骨隆々の腕、
焦げ茶のグローブとブーツとジャケットの知らない老人が声をかけてきた。
「いや!!知っておるじゃろ!!」
「知らない振りをしたくなるよ」
もうしたけど。というか、サラッと薬瓶を割らないでよ。空じゃなかったら地獄じゃん。服も土で汚れてるし。
「グァァッハッハッハッハァーッ!!」
大丈夫かなこのよくわからない人。頭のネジが消しゴムマジックで消えてるのかな?・・・嗚呼、
どうしてこんな阿保みたいな旅が始まったんだよ・・・。
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