詩2




絵が描けない代わりと言ってはあれだが、私は詩を書く。見た景色や心象を、言葉に込めるのだ。

小学生の頃、詩家だった叔母さんの家で小説を読み漁ってた時に言われた言葉を、未だに覚えている。



『詩っていうのはね。絵と似ているんだ。何か物事を見る時には、必ず人それぞれの異なった視点になる。

でも、絵描きの視点と詩書きの視点は似てる。凄く似ている。』



 目の前の光景の全てを、何かに込める。

 

いつでも想い出せるように、変わっていくものを、変わらないものにする。


 絵も、詩も同じ。


をしようとした時に、確かに視点が似るのかもな。と今は思う。

まぁ、実際にどうかは分からないけど。

だって絵が描けないから。


実際、絵が描けたらなと思うし、描いたら?とも言われる。 


でも無理。


やろうとしたけどなんか違う。頭の思う通りに、手が動いてくれないのだ。

いずれ何万回と試せば、思い通りに動くようになるかもしれない。


ただ、何万回と絵を試すより、何万遍と詩にする方が早いと思った。



だから言葉を紡ぐ。


詩を描くのだ。


他人ひとに見せる訳でもない、


私だけの詩を。

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