第2話 とある青年
「僕は考古学者の端くれで地質調査にも興味が有るちょっと変わった男らしい。名前は『望月太陽』年齢は26歳、中肉中背の何処でも見かける普通の男性だ。これと言って得意なモノも無いし、趣味も無ければ、彼女もいない陰キャ的人間に見えるのだろう。でも、こう見えて「眼」は凄く良いのだ。この歳にして両目共2.0以上だ。普通だと思うかもしれないけど、端くれとは言え一応学者なのです。普通学者で眼の良い人はあまり聞いた事が無い。皆さんブ厚いレンズの眼鏡を掛けていますから」
「何故眼が良いのかと言うと、多分だけど毎晩夜空にちりばめられた星を見ているからだと思う。考古学や地質よりも、今は宇宙に対してとても興味があるのです」
「宇宙は広い、そして遠い。この真っ暗な場所に恒星が無数輝きその近くには地球と同じ様な惑星が無数あって、そこから僕達のいる地球を見ている生物がいるかもしれない」
「そう考えただけで、体の中からワクワクして来るんだ。やっぱり僕って変わり者だね」
「これを話すと、皆何処かへ行ってしまうんだけどね。残念だよもっと話したいのに」
この青年が、この後ある場所で地質調査を行おうと出掛けた時に、ある物を発見する事になる。それは、数ヶ月前に起きた地震により大きく隆起した地表を調査する為、その場所へ行った時の出来事だが。
何故、第3人類時代の事を取り上げたかと言うと、隆起した地表から出て来た岩盤の割れ目から一人の人間?が発見されたのだ。その岩盤があったとされる付近の地質を調査すると、何と数億年前の物と一致する事が確認された。その人間の状態は完璧な状態であり、何処も朽ちていたり腐っている所も無かった。だが、発見された場所は寒い場所でも無い、冷凍状態でもないのに何故なのだろうか?
その答えは直ぐに出た。これは、人間では無く「人型ロボット」であったからだ。
CT画像にハッキリと映し出されていて、全てが訳の分からない機械で出来ている。
この人型ロボットを国際アース研究所に持ち帰り、色々調べては見たものの全くの不明なロボットだった。重さは60㎏ちょうどで、中学生くらいの男子の体形であり今の人類に類似している。髪はブラウン、肌の色はアジア系、目鼻立ちは欧州系のハッキリとした顔立ちである。体温は常温であるが、肌艶は人間そのものであり今にも動き出しそうな質感である。
肌の一部を切開しようと試みたが、この研究所にある道具では肌や髪の毛に一切傷一つ付ける事が出来なかった。未知なる材質で出来ているらしい。もちろん、火であぶっても熱湯に浸けても何の変化も起きないのだ。映画で良く見るスーパーマンの様である。
このロボットの事を各国の研究所に連絡をして来日してもらい、数年に掛けて研究をしたが、殆ど何も分からなかった。唯一分かった事は、現在の人類では何一つ解明出来ないという事だけが分かった事だ。
数億年前の高度な文明により作られたロボットが現代の人間に解明出来る訳などあろうはずが無い。
このロボットは何の解明もされぬまま、多摩地区にある東京国際アース研究所の保管室に放置される事となった。
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