金魚、燃ゆ。への応援コメント
読み終えて、業火という言葉が浮かびました。芸術家と火というモチーフから、芥川龍之介の『地獄変』を連想しましたが、ギンを包んだ火はそれとはだいぶ異なるものだなとも思いました。凄まじくも、哀しさに満ちた短編で、素敵な読後感です(*´ω`*)
作者からの返信
長門拓様
いつもお読みいただき、嬉しい御感想を賜りましてありがとうございます。
業火。好きな言葉です。芸術家と火は確かに「地獄変」のモチーフですね。(いまごろ気がついた…)金魚というと「蜜のあはれ」の印象が強いです。あちらは奔放な金魚。こちらは様々な運命に縛られた金魚です。
長門様に読んでいただけて非常に嬉しいです。
金魚、燃ゆ。への応援コメント
冒頭から終末まで、凄絶なまでに美しく、哀しいほどの愛おしさに満ちた話でした。
息子たちを描かせては死なせ、蘇らせては酷使してきた業に満ちたこの屋敷のなかで、ギン“たち”と隼人“たち”、描かれた金魚や蝶だけが美しいのが、何とも悲惨で、哀切に感じました。
ところで、不躾ながら
>大江の旦那から言いつけられたのはキンギョの世話係であった。
の「キンギョ」が漢字ではないのは意図のうえでしょうか。
作者からの返信
武江成緒様
素敵な感想および応援レビューを賜りまして御礼申しあげます。
醜い現実の欲の底で、懸命に息づく幻想たち。そこに"たち"とつけていただけたのが非常に嬉しかったです。
はい、キンギョの段階では「本物のキンギョ」なのかが明確ではなかった(隼人は金魚だろうとおもっていましたが)ので、キンギョとなっています。
その後「白い金魚」となっているのは「少年が金魚のように美しかった」「しかも座敷牢に飼われている」という属性的にやはり「金魚」だったと隼人が認識したためです。
細かなところまで読んでいただいてとても嬉しいです。
金魚、燃ゆ。への応援コメント
壮絶に美しい物語でした。
終盤の展開に圧倒され、1本の映画を見終わったような心地になりました。
振り返ってみれば、伏線が散りばめられていましたね。情報密度と、それを自然に読み進めることができる描写力が噛み合うと、短編でこんなに素晴らしい物語が描けるのですね…!
兄弟愛、良いですよね。絵にしっかり残された命と想い、とても好きな終わり方でした。
作者からの返信
霧原いとさま
嬉しい御言葉を賜りまして御礼申しあげます。
ホラー要素、ミステリ要素、どちらも組みこんだ幻想小説が書きたくて細かな伏線を散りばめていたのですが、拾いあげていただき、とても嬉しくおもいます。
兄弟はふたりして幸せにはなれませんでしたが、その愛はひとつの真実になったとおもっています。
絵であっても、魂ができたのならば、死後逢うこともできるかもしれない…なんて著者は勝手に妄想していました。絵の、天国があると嬉しいです。
金魚、燃ゆ。への応援コメント
長く伸びる白髪と白紙を、後ろ姿から見つめている自分を感じた時、背筋にピンと走るものがありました。超冒頭ですが。
終始凛とした静けさに支配された空気感、哀しさに包まれた青い月明かりを感じます。
血は命を宿すが、身体からでた途端影となり影を無くす。それを知らない時のしあわせを、蝶の舞う姿に浮かび上がります。
最後、赤が壮絶に燃え上がり、すべてを終わらせる哀しく美しいものがたりでした。
1年の最初の読書に、とてつもない余韻に浸ってます。
作者からの返信
赤葉鶏頭様
いつもお読みいただきましてありがとうございます。
冒頭から惹きこまれたとのこと、嬉しいかぎりでございます。最後は赤。金魚の赤であり、血潮の赤でもあります。彼らはかりそめの命でしたが、互いを想うきもちでひとつの本物となった、とも考えています。
影のない、でも命を持った彼は…このあと、どうやって生きていったのでしょうか。そんなことを妄想しながら筆をおけるのも短編の素敵なところです。作者側もまだこの話の余韻に浸っているので、赤葉鶏頭様の御言葉に感無量でした。
金魚、燃ゆ。への応援コメント
うーん、座敷牢、金魚鉢、小さな水桶……その小さな世界が登場人物たちの世界を現わしているようで、金魚もギンも隼人も父親も何かに囚われて生きている様は人の業にも思えます。
まあ、ホラーは得てしてそんな業を表現しているものなのかもしれませんが(;^_^A
最初はラストでもやっとする作品なんではと警戒しましたが、最後の展開には驚きとともになんとなく納得もあって、とても楽しめる作品でした(*´ω`*)
作者からの返信
古芭白 あきら様
素敵なご感想をいただきましてありがとうございます。
それぞれのひとが運命に捕らわれ、そこから遁れるすべも知らずにぐるぐるとまわっているのかもしれませんね。逃げだそうとすれば命を落とすことを知って、それでも広い空を、清い水を望んだ…
それは残酷なことかもしれない…とおもいました。
弟も兄もどちらも名前を呼んだ直後に破滅しているのもホラー要素のひとつだったりします。金魚にも絵にも名前をつけてはいけません…
最後までお楽しみいただけたと聴いて、私も嬉しいです。余韻はありますが、後味が悪いだけの小説にはいたしませんでした(*^^*)
そして素敵な応援レビューまでいただきまして感激いたしております。
実は最後までジャンルをどれにして投稿するか悩みました。でも古芭白様にそう仰っていただき、嬉しいかぎりです。自信がつきました。これはホラーだと胸を張っていきます。
金魚、燃ゆ。への応援コメント
人の情念と滅びへと向かう不安や恐怖を感じながら、滑らかに紡がれる先生の言葉で、怪しく美しく彩られる世界に浸る事ができました。
でも、どうしてもギンが血を絞り苦しみつつ描く姿が、物語を紡ぐために執筆に全てを捧げる先生に思えてしまい、ひとつの作品を生み出す度に精魂尽き果て屍と化しながら、また生まれ変わり描きたい物語に没頭していく姿に重なりました。
作中の登場人物全てが先生の一面であり、物語りを描き続ける先生の悦楽と苦悩を垣間見た気がします。
素晴らしい作品を読ませて頂きありがとうございます。
作者からの返信
磨糠 羽丹王様
暖かな御言葉を賜りまして御礼申しあげます。
この物語は三年ほど暖めていたもので、こうしてかたちにするまでに時間がかかったというのもあって、非常に愛着の強いものです。
ふふ、私はギンほどにはなれていませんよ。でもそうですね、命をしぼるくらいに創作に捧げられたら、きっと幸せでしょうね。ギンがいちばん魂をけずって書いたのはやはり彼だとおもいます。
だからこそ、彼もまたひとつの命を得たのだと。
締切に追われるなかですが、創作とは命をちょっとずつ分ける行為だという想いは変わりません。これからもひとつひとつ、真心をもって創作していきます。
今後ともどうぞ見守っていてくださいね。