ヒグマ獣人ラウス、聖獣の真ん中へ!〜幻の聖獣と再生の旅〜
緑山ひびき
第0話 プロローグ
「――俺は、
俺はラウス。ヒグマ
人間界で獣人だってことは隠して、普通に学校行って、普通に部活して――
のはずだったんだけど、気づいたら
なんでかはわからない!
今日はこれから
玄武ってのは「最強の聖獣」なんだってさ。
そりゃ行くしかないよな?
っと、その前に。
これまでの旅を軽く振り返ってみる!
■これまでの旅
始まりは、ルルだった。
人魚の少女。
可愛いだけじゃなくて、聖獣の血を引く、すごい力を持ってる。
その力を狙う奴らから、ルルを守るために戦った。
戦ううちに、「聖獣」ってのに会った。
すげえ、強ぇやつら!
結局、三つの聖獣と、その
その話もするぞ。
■青龍――蒼き龍との出会い
まずは
ルルを助けるために、青龍の宝珠が必要になった。
でも青龍とのオハナシアイがうまくいかずに、うっかり「龍の
この世の終わりかと思ったが、なんか許してもらえた。
わりといいやつ!
青龍の宝珠は、ルルが持ってる。
でも――
ルルを助けに行ったとき、担任の
先生は敵側で、
信じてたのに――。
俺は初めて
ルルの
ルルは戻ってきた。
先生はそのままどこかへ……。
でも、いつかまた会えるって信じてる。
■朱雀――炎の島の継承
次の聖獣は
じっちゃんの友達・ギンシュさんが倒れた。
ギンシュさんは
獣人狩りにやられて空から落ちてきた。
ルルが手を切って、人魚の血で――。
それから、聖獣の朱雀が暴走してて、このままじゃ世界がヤバいって。
じっちゃんとギンシュさんと一緒に、炎の島へ行った。
そこで見たのは――燃え盛る朱雀の苦しみ。
ギンシュさんが身を投げ出して、癒しの火で朱雀を救った。
そして、なんとギンシュさんは新しい朱雀になった。
それからじっちゃんは、島に残った。
新しい朱雀の宝珠を守るために。
■白虎――幼い聖獣
三つ目の聖獣、
かわいいのに、強い。
シロって呼んでる。
ぬいぐるみにもなるぞ!
でも、白虎の代替わりの儀式は残酷だった。
老白虎が、自分の命をシロに――。
泣き叫ぶシロを押さえつけて、老白虎は自ら喉を差し出した。
シロは今も、その夢にうなされてる。
だから、仲間の岩尾とアシャが、シロを守ることになった。
白虎の宝珠の片割れずつ持って。
仲間も増えた。
ルル、
それにうちの家政婦の
そんな感じで、俺たちは旅してきた。
■そして今――玄武、そして幻の聖獣へ
三つの聖獣と、その宝珠が揃った。
次は、最後で最強の聖獣――
でもさ、なんとまだ他にも聖獣がいるんだって。
なまえもわからない、「
どうやったら会えるんだ?
考えるのは苦手だ。
考えるより先に動いてる。
そうすれば、なんか道が開けてる!
面白ぇことが次々に起きる。
それに仲間がいる。
一緒に行くぞ。
玄武の真ん中へ!
そして――幻の聖獣のもとへ!
よし決まったぜ!
――と、話し終えて振り向いたら、みんなが微妙な顔をしてる。
「……なんだよその顔」
「相変わらず雑だな、お前の説明」岩尾が腕を組む。
「雑って! 全部ちゃんと言ったぞ」
「ぬいの話カットしてるだろ」
「いや、あれは……恥ずかしいだろ」
ルルがくすっと笑う。「ラウスらしいね」
「それ、
「うん、褒めてるよ」
ルルが言うならそうなんだろな。
宗田が静かに
「だろ? よし、行くぞ!」
岩尾がため息をつく。
ルルが笑ってる。
宗田は相変わらず無表情だ。
でも、みんな一緒だ。
俺たちの旅は、まだ終わらない。
むしろ、ここからが本番だ。
世界を救う? そんなつもりないけど――面白ぇな。任せろ!
――さあ、旅が、始まる。
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