五條林さんは平常運転
@Kumonashi
第01話 桜咲く中学生になりました
「ねぇ、
「たしか、そうだな」
「雪ちゃんはどっか入る部活は決めてたりするの?」
「特にないかな〜…あっそういえば、ここの学校の紹介動画で映像部が作ったプロジェクションマッピングとかがすごいって思ったかな~」
「あーわかる。学校の紹介すごい気合い入ってたよね。」
「たしかあれだよね、ゲーム実況。」
「学校の紹介動画でっ!?しかもプロジェクションマッピング!」
「気になるねーそのゲーム。どんなやつ?」
「うーん。学校を育てる…的なやつ?」
「なにそれっ!?」
「この学校の戦闘レベルは?」
「まさかの戦闘ゲームっ!?」
「えーとね、12くらい?」
「意外と低いっ!」
「あっ13点中ね」
「いや高得点っ!あとなんで13点満点なんだよっ!」
「気分?」
「気分かー…なら仕方ないな。」
終礼も終わり、荷物をカバンにまとめる。
うーん…それにしても部活どうしようかな
(映像部とかもいいなぁと思ったけどそういう技術は何も持ってないし…)
「あっゆかr…」
縁ちゃんと優海ちゃんがとある部屋に入っていく様子が見えた。
「部活かな?そういえば何部に入るんだろ…」
聞いていなかったことを思い出し、二人が入った部屋に向かう。
「ボキャ部?そんなのあったっけ…」
立ち止まっていると、扉が開く。
「あっ雪ちゃんだ。この部活見に来たの?」
「うん」
部室の中には二人しかいないっぽいからせっかくだし、見学することにしようかな。
「ボキャ部へようこそ!部長の縁だよー!」
「縁ちゃんが部長?」
「そっ!まあ部員私たちだけだからね」
「このボキャ…部?は何をしてるの?」
「えーとねまあ駄弁ってるだけだよ」
「うん。基本そんな感じだな」
「なるほどね〜じゃあボキャ部のボキャって何?」
「えーとっ、数年前に卒業していった先輩たちが名付けたらしいんだけど…」
「まあよくわからないけど特にしたい部活もなかったし、部員がいなかったからちょ
うどいいかな〜って」
「あ〜…じゃあ私もこの部活に入ろうかな…特に決めてないし…」
「おっやったー!これで楽しさも19倍だね!」
「どーいう計算式っ!?まあわかるけど!」
「アハハハ。それにしてもこの部室なんもないね…」
「本棚が2つと机と椅子ぐらいだな」
「ちょうどよく机と椅子が3つずつあるね。まるで私たちが来ることが予見されてい
たかのように!?」
「絶対違うわっ!」
「優海ちゃん!世の中に絶対はないんだよ」
「そ…そうなのか?」
「って私のお母さんが言ってた。」
「うーん...知らんわ」
「絶対って絶対四文字だよね〜」
「おおっ!」
「なんかすごい!雪ちゃん名言集に書かないと!」
「なんだそれっ!?」
「私の名言…集!?いや〜照れちゃうな…」
「あ、名言集作られるのはいいんだ。」
「優海ちゃんは嫌なの?」
「うん」
「えっでももうあるよ…?」
「ちょっ!」
「えーと”なんで13点満点なんだよ”とか”絶対ちg…」
「おい!やめろ!あとどこが名言っ!?」
「ツッコミは欠かせない優海ちゃんであった。」
(めでたしめでたし)
「めでたくないわっ!」
「雪ちゃんも入ってくれたことだし、いっちょ活動してみますか!」
といって、かばんの中を漁り始める縁。
「じゃーん!こうじえん!」
「えっ広辞苑!?」
「やけに大きいと思った手提げかばんの中身はそれか。」
「優海ちゃん驚かないの?」
「まあいつも通りだから…この前なんかカバンから大きい脚立だったし…」
「そのカバン怖っ!」
「あーそれは優海ちゃん家の電球を替えようと…」
「まさかの電気工事の人っ!?」
「なら仕方ないね〜」
「仕方なくないわ!」
「仕方なくなくなく無い?」
「仕方なくなくなく無いこともなくはない?」
「”なく”多い!ややこしいわっ!」
「話は反れたけどその広辞苑どうするの?」
「えーとっ…この広辞苑どうする?」
「こっちが聞きたいわっ!」
「まあせっかくだし開いてみる?」
「そうだな」
「辞書を開くの儀〜テレッテテテレッテテレ~♪」
「なぞの音楽いらんわっ!」
「ちなみに何の音楽?」
「私の家に入ったときの?」
「コンビニかっ!」
「コンビニに広辞苑って売ってないよね…めっちゃ探したけど」
「コンビニでっ!?」
「でも1店舗くらい回ったけどなかったから諦めたよ〜」
「そこまで回ってない!」
「どこのコンビニ?」
「駅にあるコンビニ」
「そりゃあるわけないわっ!」
「じゃん!」
「わっ!びっくりした」
「どう?」
「ぬ」
「ぬっ!?」
「ほんとだ”ぬ”だ。」
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