第4話 月輪 瑠宵 逃亡1

私は先祖代々、月に祈祷を捧げていた。

昔は、生贄だったけど、舞を捧げることに

変わった。

だから良かったの人殺したくなんてないから、

純白に見えたの、黒髪のあの人が、

影ながら人を見せしめに殺さないあの姿が、

態度も大きくなく、本当に目立たない。

光を含まない、綺麗な目で、

病弱にも思われるように白い貴方が。

今、私は海に沈んでいる。

手を繋いだはずなのに、重み、これは先祖の

罪なのだろう、やっぱり逃げるなんて無理だ

せっかく殺してくれたのに!

まあ、良いや、

諦めかけていたその時だった

黒く。引きずり込む何かが怯えて手を離す

そして、周りが墨液のように濃く染まる。

ミカの匂いがした、その奥から甘ったるい

鼻を突き刺すような匂いがした、


何故か、心地よかった


何でも切り裂けそうな尖った化け物の爪が

見える。

腕がもふもふしていた。


!?!?!?


━━━━━━━━━━━━━━━


「瑠宵!瑠宵!」

目を覚ます。

「ミカ、どうしたの?」

「どうしたのじゃないよ!これ、」

ミカは自分の腕に刺さっていた鏡の破片を私に

向ける

「ぎゃーーーグロい、、なにこれ!?」

自分の頭からうさぎの耳が生えていたのである

オマケにお尻にしっぽまで、、

驚いた私を見てミカが笑っている、

あんなに笑っていたの初めて見た

でも、髪の色が少し紺色になっていたことを指摘したらピタッと固まっていつもの無愛想に

戻ってしまった。

「とりあえず無事ならいい、こっからどうする」

考えてなかった。

「あ、あは、、」

笑って誤魔化す

彼は不思議なぐらい落ち着いて言った

「誤魔化すってわかってたよ、ついてこい」

なにがそうさせたかは知らないが、

人が変わっていた。

低姿勢で臆病で純白に見えた彼はどこかに行った気がした。

そうすると、よく分からないが家に案内された

「ちょっと待っててくれ」

私は玄関ポーチの階段に座らされて、

2階のベランダから入っていく彼を見ていた

スムーズだったので知り合いの家だろう。

ウトウトしていたら、ギャッという

短い断末魔で目が覚めた。

「!?」

「入れるよ」

清々しい顔をして言うので入ってみると

誰も居なかった、私は咄嗟に聞いた

「殺したの?」

「え?二人で居れる場所欲しくないの?」

彼は表情を崩さないニコッとあざとく笑いながら

私を美少年が見つめている。小悪魔。

「ありがとう」

こんな、非人道的なことに感謝をしてしまった、

幸せが長く続かないってわかっているから

これでいいや!貴方となら楽しいから。



絶対、、、

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深海は黎明など見せ無い 桃名火/もなか @monaka_ai

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