言葉より君を見ていた。

青夏 水蓮

第1話3人の転校生

「やばいやばい遅刻しちゃう!」

僕(神楽 葵)は急ぎ足で学校に向かう。朝ごはんもろくに食べないせいか、頭がぼんやりとしてる。それでも全力で走って角を回った瞬間、ドンッ!


「きゃあ!」

白い髪の少女が尻もちをついていて僕は女の子とぶつかったことに気がついた。


「ご、ごめん!」「ううん、大丈夫だよ!」


少女は少しだけ笑ってそう言うと制服のスカートを払って立ち上がり、急いで走って去っていった。「誰なんだろう」と小さく呟く。パンが転げ落ちている。きっとさっきの少女が落としたパンだろう。僕も、急いで学校に向かった。

チャイムがなる寸前、僕は教室に着いた。

「ギリギリセーフ!」

「何やってるんだよお前、転校生3人も来るんだぞ!」

と男子が言う。


「えっ!」


僕は思わず驚いた。転校生が3人も来るなんて。先生が教壇に着く。「今日から、転校生が来ます、皆さん入ってください!」

ガラッと扉が開く。3人の少女が教室の前に行く。

「それでは皆さん自己紹介お願いします!」

「はい!」

と揃って3人は言う。

「星野 陽奈です!よろしく!」

一人目の見た目は、黄色の髪の三つ編みをしていて、赤い瞳をしている。

「月城 瑠奈です!よろしく!」

二人目は見た目は、白い髪のロング、黄色の瞳をしている。

「夜凪 小夜です!よろしくお願いします!」

三人目の見た目は、青い髪のショート、水色の瞳をしている。一方僕の見た目は、黒髪ショート、緑の瞳をしている。「あっ!パンの子!」

思わず、声を出した。

朝会った、白髪の少女だった。

「君だよねぶつかったの?」「覚えてくれたんだ!」

「はいはいそこまで!空いてる席に座ってください!」3人は、僕の隣の空いてる席に座った。

僕の隣の席には、小夜が座っている。

「可愛いな」

と小さく呟く。すると、小夜がそれに気づいたのか、顔を赤くしていた。授業に集中していると、小夜の消しゴムが落ちているのを見た。僕は拾おうとすると、小夜の手に触れた。かっーと顔が赤くなる。小夜の顔を除くと、頬が赤くなってるのが見えた。

僕も、小夜もドキドキしている。放課後になった今でもあの時の、ドキドキがまだ残ってる。すると、転校生3人がやって来た。

「葵くん、一緒に帰ろ?」

と瑠奈が話しかける。


「あっ!傘忘れた」

と僕は言うと、瑠奈は僕の耳元で「相合傘する?」

と言ってきた。僕の心臓が跳ねて、ドキドキしたことを自覚した。すると、瑠奈は

「可愛いね、葵くん!」


と追い討ちをかける。さらに体が熱くなる。

「ごめん、先に帰る!」

と言って雨に濡れながら、帰った。

「もう、葵くんったら」「別にいいでしょ」「もう帰ろう!」と3人は会話しながら帰った。


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