レディースの特攻隊長!事故って【吸血姫】に転生~あたしは必ず日本に帰る~

@nemrwtr

第1話 別れと約束


あたしは結城 忍(16)、身長は170センチで、腰まで長く膨らんでる感じの黒髪だ。


周りからは、もう少し女らしくだの言葉遣いを直せだの言われるが、性分なんだ仕方ない。


大体予想は着くと思うが、中学の時にぐれた。


まぁ、小学高学年には、その片鱗はあったけどな。


今日は身長が、あたしよりちょい低い168センチで、腰まで届くストレートロングヘアーの、幼馴染の藤原 彩芽(16)と、二人で作ったレディース、チーム名『鬼姫』が地元の県を制覇した祝いでバイクで峠を走りにきたってわけだ。


「あやめ!ここから、あたしらの全国制覇伝説の始まりだ!!今後もよろしくな!!」


「もちろんさ!私としのぶ、他のチームメンなら余裕だろ!」


今後の『鬼姫』の行く末を語り合いながら、最後のカーブを曲がる寸前に、あたしの前に突然、1匹の白猫が現れた。


なんとか猫を避けることはできたが、カーブの直前ってこともあり、次の操作が間に合わず、ガードレールを突き破り崖から転落してしまった。


はぁ~、地元を制覇して次は全国制覇って時に、しくじっちまったな~。


最後にあたしが見聞きした光景が、悲痛な顔をして、悲鳴をあげていた彩芽だった。


「いやああああぁーー!!忍ぅぅぅぅー!!!!」


 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


???Side


気がついたら辺り一面、真っ白な空間で目を覚ましていた。


あれ?何処だここは??確か崖から落ちてってことは······ここは天国か!?


「ここは天国ではありませんよ」


あたしは、いきなり声をかけられ驚き、声のした方へ顔を向けたら、今まで見たこともない美しい女性が微笑んでいた。


「天国じゃない?じゃここは何処であんた誰だ?」


「私は女神です。そしてここは、私が用意した特別な場所です」


女神ね······まぁ~死んだ後だし百歩譲って納得するが、特別な場所って説明になっていないんだが?


「長くなってしまうのでこれから説明します。それと謝罪をしなければなりません」


はっ!?声に出てたか?考えてることがわかるのか?


「はい、神なのでその辺は筒抜けです」


「へ~······説明すんなら、ありがたいが謝罪って何のことだ?」


「まずは場所からお話しします。忍さんの魂は地球で言う三途の川へ行き、それぞれの場所に向かうはずでしたが、その前に私が他の神たちに懇願したのち、回収しまして、私の管轄区に新たな場所を作り移動しました」


あたしは、スケールがデカすぎて、口を開けることしかできなかった。


「次に謝罪をさせていただきますね。私の過ちで忍さんを死なせてしまったことです。申し訳ありません」


「はっ!どういうことだ!?」


「長くなりますが一から、順序を追って説明します。まず私は、忍さんの居た地球の神ではありません。異世界の神なのです。」


はぁ?異世界?

   

「私の世界で自然に発生する魔力が、膨大になりすぎ、このままでは、魔力が多すぎて人類が生きていけなくなってしまうことがわかりまして、その事を地球の神に相談をと伺ったのです。その帰りにあなたを死なせてしまいました。」


「はぁ?魔力?ゲームやアニメで言うところの、MP だったり魔法を使ったりするのに、消費するやつの概念か?

それに、あたしの死因は崖から転落死だよな!?」


「魔力に関しては大体合っています、死因に関しての原因は、私なのですよ。忍さん、猫に覚えはありませんか?」


「そりゃ猫を避けて崖から落ち······まさか!?」


「その猫が私なのです。地球の神との会談が終わり、その下調べと他所の世界など見る機会がないので、観光で見て廻っていました」


「マジかよ!」


「申し訳ありません。ですので、ここからが忍さんに提案があります」


「提案だぁ?」


「はい、この事は地球の神にも、承諾をとっていますので、忍さんが良ければ実行できる手筈です」


「で······内容は?」


「忍さんを私の世界で転生させ、自力で地球に戻ってもらいます」


あたしは、とんでもない提案に『はぁ?』と目が点になり、フリーズした。


「······どういうことだ?転生できんなら地球ですればいいんじゃねぇ?」


あたしは困惑ぎみに、女神に質問していた。

    

「それはできないのです。すみませんが理由は、禁則事項で言えません」


「はぁ~、地球で転生できねぇのは、まぁこの際いいけどさ、自力ってどういうこった?」


「今回は私の過ちで、忍さんを死なせてしまったので、転生した後のサポートとして、特別として忍さんには簡単に死なない体と能力をプレゼントします」


「プレゼントって、まぁそれはいいや、その体と能力ってのは?」


「体の方は、じかに確認してください。能力は【完璧投影】内容は〔直接見た魔法やスキルを使えるようになる〕です。忍さんには、この固有スキルの【ゲート】と【テレポート】を覚えてほしいのです」


「固有スキルの【ゲート】と【テレポート】?」


「この2つの時空魔法を覚えれば、自力で地球に帰ることができます。その際は、一度この場所に【テレポート】してからになりますけどね」


「なんで、ここによらねぇといけねんだ?」


「忍さんは地球では死んだことになっているので、ここで色々と手続きをしてからになります。それと安心してください。どれだけ時間が掛かっても、地球に帰るときは1年後と時間の調整もできますし、気長に私の世界を見てください。提案はこんなところですがいかがですか?」


「地球に帰れんならそれでいい。」


「わかりました。では早速やっていきましょう。」


「待て、最後に頼みがある。」


「はい、なんでしょう?」


「あやめと両親に、このことを伝えてぇんだ、枕元に立たせてくれ。」


「それくらいなら構わないですよ。早速いきますか?」


「頼む」


そこであたしの意識が闇に落ちた。


 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


彩芽Side


私の名前は藤原 彩芽


今日、私は幼馴染で最愛の親友を失くしてしまった。


そこからの5日間は、地獄のような日々だった。


警察に通報と忍の両親に連絡をして、両方に説明し、忍の両親には泣かれてしまい、警察には長い時間の事情聴取で解放されたのが次の日の朝、そのまま『鬼姫』のメンバーに召集をかけ、忍が亡くなったことを告げた。


5日目、忍の葬式が終わり、自室のベッドにいた。


食欲も沸かず何もする気力もなく眠ることにした。


夢の中で私はチーム『鬼姫』の特効服を着て、あの峠にいた。


なんでこんな夢を見ているんだと思っていたら、声をかけられ振り向いたら、そこには特効服を着た忍がいた。


「よう!あやめが寂しがってると思って会いにきたぞ!」


私は色々な感情が沸き上がり我慢できずに、忍の顔面を力一杯ぶん殴っていた。


「痛って~な!なにしやが『バカぁぁぁ!!!!』」


私は尻餅をついた忍に抱きつき、ダムが崩壊したかのように、涙があふれ泣き叫び、忍を罵倒した。


「なに死んでんだ!このバカが、これからもずっと一緒だと思ってたのに、私を1人にするな!!私をおいて行くな!バカ忍!!」


私は力のはいっていない拳で殴り続けた。忍は私の頭を撫でながら宥めつつ言葉を発し、信じられないことを口にしだした。


「マジですまなかったな、あやめ!ここからが今回おまえに会いに来た理由なんだ、信じられねぇかもしれんが、最後まで聞いてくれ。」


忍は死んでからのこれまでのことを話してくれた。本人はほんのついさっきの出来事だったみたいだけど、こっちは地獄の5日間だったんだよ。


「異世界の女神の力で異世界に転生して、遅くても1年以内にはこっちに戻ってくるってこと?」


「そうそう、いや~話が早くてたすかるわ、流石!あやめだ!あたしの相棒はすげぇな」


「話はわかったけど、到底信じられないよ、だってこれ夢だよね!?目が覚めたら辛い現実を突き付けられる」


「じゃこれ、渡しておくからよ、起きたらあたしが戻る1年間、限定グッズ買っといてくれよ」


忍が渡してきたのは肌身離さず持っていた、お気に入りでシリーズ物の狼のキーホルダーだった。私は呆れて何も言い返せなかった。


その時、忍の体が薄れてきた。


「あぁ、もう時間のようだな、つうわけでまたな!あやめ!」


「必ず帰ってきなさい!!」


「あぁ!約束だ!!」


私はこの夢が覚めて終わってしまう前に、忍を抱きしめ、また泣いてしまい私の視界は真っ白に、包まれてしまった。


「忍!!!!」


私はベッドから飛び起き、朝日の光と自室にいることで、さっきまでのが夢であることを再確認してしまった。


夢の時間から現実に戻されて涙がでそうになった時、ふと左拳を開いたら、夢の中で忍から託された狼のキーホルダーがあった。


「夢じゃなかった!!」


夢じゃないと、実感し悲し涙ではなく嬉し涙が、頬を伝い床を濡らした。


私は急いで忍の両親に会いに行き、今回の話をしたところ、どうやら2人も夢で忍と会っていて、大体の事情を聞いていたみたいだけど、半信半疑だったらしく、狼のキーホルダーを見せて話をしたら泣いて喜んでくれた。

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