君と奏でたいII
平本文
第1話
四月。
望が卒業して室内楽同好会はりな、香、りょうだけになった。
つまり、ヴァイオリンが足りないことになる。
新入会員が必要だ。
音楽の先生に頼んで、特別に演奏会を開かせてもらうことになった。
「なかなかこないね、新入生」
りなが困っていた。
「そうだ、美術部にチラシをつくってもらおうよ!」
香が言った。
「すみません。室内楽同好会のコンサートのチラシを作ってほしいのですが…」
三年生となったりなが中心人物となっていた。
「おまかせください!」
美術部の先輩は快く承諾してくれた。
数日後…。
一回目はクラシックの演奏会、二回目はアニメやゲームの曲を演奏してみることにした。
そしたら…。
「はじめまして。有村ゆずと申します。ヴァイオリンをやっているのですが、入会してもよろしいでしょうか?わたし、アニメやゲームの曲を弾くのが好きなんです。動画を投稿したりしてるんですよ」
「な、なんかすごいのがきた…!」
こうして室内楽同好会はゆず、りな、香、りょうの四人となった。
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