007 「生活拠点 ~Base Camp~」
目覚めたら知っている天井が目の前にあった。
そういえば昨晩は地面に横になったまま寝てしまっていたのか。
地面は冷たくて気持ち良かったが、寝心地は最低だ。身体のあちこちが痛い。
入口の岩を【捕食】して外に出る。
うん。今日もいい天気だ。
川の水で顔を洗って朝食の準備。
昨日の掘削作業で石の加工が大分細かくできるようになっていた。
俺はあっという間に石のテーブルとイスを作り上げる。
石の皿に石のコップ。薄めに作ったけどやっぱり重い。
今日は石じゃなくって木で作ってみよう。
サポートさんが【捕食】していた燻製肉を取り出す。
不思議なことに取り出した燻製肉は先ほど調理したかのように熱々だった。
(回答。【捕食】とは別次元に対象を移動させるスキルです。別次元では時間の流れが異なるため状態の維持が可能です)
つまりは【捕食】したときの状態が維持されるってことか。
これはなかなか便利なスキルだ。
さて、朝一にスキルでも確認してみるか。
NAME:???
LEVEL:1
HP 10/10 MP 15/15
JOB:世界の管理者
SKILL:管理者権限Lv1・英知の書Lv2・復元Lv3・捕食Lv3・加工Lv1
MAGIC:水魔法Lv1・土魔法Lv3・火魔法Lv1
おお、【捕食】がものすごく上がっている。それと土魔法も。
(提案。目下の目標は食住の充実です)
サポートさんの意見に俺は同意した。
まずは、この拠点をもっと快適に過ごしやすくする。能力を高めながら少しずつ行動範囲を広げていく。
目標を決めれば、今後の行動が見えてくる。
それじゃあ、始めますか。
俺は決心すると森の中へと一歩踏み出した。
■ ■ ■ ■
日が頭上に昇った頃。俺は上機嫌で森の中を歩いていた。
「むふふふ。大漁大漁!」
森の中を探索している途中で牙狼五匹に出くわしたのだ。
火魔法や水魔法でひるませてその隙に攻撃したり、捕食した岩を頭上から降らせたり。
魔法を習得した俺に勝てるはずもなくあっという間に今後の食料となったのだった。
それに、今回は前回よりパワーアップしたサポートさんの助力もあって、燻製に適した木材と料理に使えそうな香草や食べられる野草、果物も手に入れることができた。これで料理の幅が広がる。
それに、今回は前回よりもかなり効率的に牙狼と対峙することができた。昨日までのボロボロだった戦闘が嘘みたいに楽勝だったのだ。
五対一でも余裕だった。
個体の数が戦力の全てではない。ファイアーウォールでひるませてからのファイアーボール。そして、陣形が崩れたところで俺が石槍でトドメをさしていったのだ。その後の血抜きも楽勝。【捕食】であっという間に血抜きをすることができたのだ。
川岸で肉と骨、皮を分ける。皮をなめして服を作ることにした。今ある服だけじゃ、万が一濡れたり破けたりしたら替えがないからね。それに、余った分もだいぶあるので、あとで寝具を作ってみるか。
木を加工して家具を作る。机や椅子、棚なんかをコツコツと作っていく。そう、記憶はないのに家具とか調理の仕方とかそんな知識だけはあるんだよね。
よし。頑張りますか!
■ ■ ■ ■
約一カ月後ーー
拠点の内装もだいぶ改善されていた。
まずは、内部の床や壁を石レンガでコツコツと換装していく。天井はそのまま岩の面が露出したままにしてある。一番奥には台所。地表へと穴をあけ煙突にした。地表には木をくりぬいた煙突をつけてある。傍目にはただの木にしか見えないだろう。
川からは水車の力を使って水を汲み上げて拠点内に引いている。これで炊事洗濯お風呂からトイレまで全てまかなうことができるようになった。
よし、おはようからおやすみまでなんとかなってきたぞ。
狩りもこなすようになり、おかげでレベルもだいぶ上がった。
今では、森で見つけた香草なんかも畑を作って栽培している。
NAME:???
LEVEL:8
HP 80/80 MP 40/40
JOB:世界の管理者
SKILL:管理者権限Lv1・英知の書Lv3・復元Lv5・捕食Lv5・毒耐性Lv2
鑑定Lv2・加工Lv3・農耕Lv2
MAGIC:水魔法Lv3・土魔法Lv5・火魔法Lv3
はて? 毒耐性?……確かに昨日ちょっとお腹が痛くなったけど、もしかしてなんかやばいものでも食べたのかな……やっぱりあの紫色のキノコがやばかったのか? 最近は鑑定をサボって採取とかしていたからな、もしかしてその時に採取してしまったのかも……気をつけよう。
いや、危険だったらサポートさんが教えてくれるはず。
……ってか、もしかして分かって知らせなかったとか?
はははは、まさかそんなことないよね。
(…………)
な、ないよね?
サポートさんなんで黙ってるの!
最近は牙狼だけでなく大猪や一角兎、川魚なんかも食料としてストックしている。これだけの食料があれば俺は十年は戦える!
徐々にではあるが快適な拠点作りは順調だ。
そろそろ、行動範囲を広げてもいい頃合いではないだろうか。
俺は以前から気になっている場所があった。
それは、拠点の場所からちょうど北側、(日が昇る方角を東、沈む方角を西をした場合)夜になるとほんのりと光り輝いていた。最初は人の暮らす灯りかと思ったがどうやらそうではないらしい。何故なら、その方角に進むにつれて獣の凶暴さが増していくように感じられたからだ。
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