20年8ヶ月という「長い旅」のあまりにも壮絶で、限りなく愛に満ち

20年8ヶ月という「長い旅」の、あまりにも壮絶で、そして限りなく愛に満ちた最期の証言だと感じます。


大雪の中のロングドライブ、麻酔から覚めてもなお、ひとくち食べ、ひとくち水を飲み、家を歩いてくれた愛犬。そして、晴れ渡った空の下、小さな虹を見た最期の別れのシーンは、涙なしには読めませんでした。

抱っこしたまま、温もりを感じさせながら旅立たせたいという願い、そして「またね!」と大きな声で呼びかけた後の、静かなる「安楽死の注射」。

「犬と私の、20年8ヶ月の長い旅」を終えるにあたり、選んだ道は、愛犬の尊厳と、与えられる最期の「平和」を守るための、最も重い選択であったと感じます。

「私たち、最期に、精一杯の愛を使ったよね」

愛犬が、苦しみをショートカットして、安らかに新しい旅へと送り出されたこと。そして、その選択が、「ただの愛の形のひとつ」であったことを、私は強く信じます。

この文章が、遠くにある誰かの心に灯となることを願っています。

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