ほろ苦い彼とみるく珈琲

をりあゆうすけ

プロローグ

 まるで心地よい風が風鈴の音を鳴らしたように、扉のベルが優しい音色を奏でた。


 カフェをOPENオープンして初めてのお客様が彼だった。


 私は色々な意味で緊張したけど、芳醇な珈琲豆の香りが、硬くなった私の心を和らいでくれた。


 ここから始まる彼と私の物語ストーリーは、珈琲がつむいでくれた。


 そして、別れもまた……ほろ苦い珈琲のように。



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