蒼い恋
女子高生
第1話 過去
高校二年生の冬、私が一方的に好きなまま彼氏に振られた。
元々、彼は私のことを好きだったわけじゃない。
彼は手を繋いだり、甘いスキンシップを求める理由が必要で、私との関係を守ってた。
今の私ならちゃんと断言できるよ。
私は彼にとって都合のいい女だった。
それでも、当時の私は気づけなくて、いや、気付かないふりした。好きの感情だけが私の他の感情を麻痺させてずっと閉じ込めてたの。
もう彼の事好き以外、感じせてくれなかった。
マスクをした私のまつ毛を少し濡らして、白い息が空に消えていく。マフラーをしたくなるような寒い日。
彼の家から帰路へつく私の足は凄く重くて、初めて経験したあの光景が私の頭の中にへばりついて離れなかった。足元を見ながら確実に歩かないと私の足は今にも崩れそうなくらい震えてた。
震えていたのは寒さのせいだけじゃないの。
胸の奥で何かが絡まって、ほどけなくなっていたから。
足元を見て歩いてると、自然と視界が揺れた。田舎にしては交通量の多い場所だから必死に堪えたけど、その努力すら虚しいくらい私の涙は溢れた。彼に会うためだけに1時間かけて作った顔は涙で流されて、マフラーつけてくればこんな顔も隠せたのになって。デート前に心を踊らせながら支度してた私に少し腹が立っちゃった。
正直さ。
あんなことされてもまだめちゃくちゃ好きだった。
家に着いてからのことはあまり覚えてないけど、数日間放心状態で泣いていたことは覚えてる。食事も喉を通らなかった。目を瞑る度に私が用済みになった瞬間がフラッシュバックしたの。辛くて学校もずっと休んだ。
あの日から1週間くらいして、学校には行かなかったけれどアルバイトには行けるようになった。それからはあの出来事を忘れるためにアルバイトに打ち込んだ。
振られた日から1ヶ月以上たった日、久しぶりに学校に行った。みんな歓迎してくれたの覚えてる。通信制高校で登校は自由だけど、私は毎日のように通っていたから少し心配かけちゃってたみたい。久しぶりに友達と会えるのは楽しくて、私の日常はそれから少しづつ戻っていった。
この時の私はまだ知らない。
凄く些細な出逢い。
ただ紙を落としただけ。
私の手からすり抜けた紙を偶然二人で追いかけるあの日のこと。
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