うちゅうじんがせめてきたぞ!!!

風祭 憲悟

第1話 203X年 宇宙人、襲来

槙枝まきえだ総理、宇宙人が、都庁の真上に宇宙船が!」

「あんな分かり易いUFO、作り物に決まっておるだろう」

「いえ、それが地球の主要都市にも!」「壮大なドッキリか?!」


 結果を言うと、

 まさかのどっきりでも何でもなかった。


「官房長官、それで宇宙人からの通信は」

「はい総理、地球を植民地にするそうです」

「なぜまた急に」「地球が田舎すぎて、これまで来れなかっただけのようです」


 世界地図が広げられる。


「この赤い点が」

「はい宇宙船の場所、すでに宇宙から地球の観測データであのようなUFOに」

「わかったうえでのアレか、アダムスキー型の」「飛来した場所は人口上位、二十か国です」


 赤い数字も書かれている、人口順だ。


「抵抗は出来ないのか」

「それが、宇宙人は勝負をしたいと」「何のだ」

「それぞれの国が得意な、好きなスポーツで良いそうです」「宇宙人とか」


 宇宙人とスポーツ対決、だと。


「二十番勝負、一か国でも勝てば撤退もしくは対等な友好条約、好きな方をと」

「しかし負ければ」「植民地化です、どのようになるかは『想像の通り』だと」「ううむ」

「ちなみに十一か国目からは引き分けでも勝ちで良いそうです」「我々日本は」「十一番目です」


 つまり、引き分けでも良いと。


「スポーツは、本当に何でも良いのか」

「それが、ただしその国で広く知られているもの、

 つまり自国民ですら知らないようなものや、まったく新しいスポーツを造り出すのは禁止で」


 日本のスポーツといえば、相撲だが。


「まず最初に戦う国は」

「インドですね」「となると」

「カバディか、クリケットか、ヨガか」「最後はスポーツか?!」


 結果、カバディで宇宙大連合が圧勝した。


(まずい、奴ら……宇宙人、地球の事を知り尽くしているかのようだ)


 地球軍、まずは一敗。

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