灰降る世界で、守るべき白い道──硬派なロボットアクションに心震える

崩壊した大陸に残された唯一の「帰り道」導光で照らされた避難路、白帯。その線の内側を進む孤児院の子どもたちと、外側で戦う傭兵部隊VOLK。
「守るために撃つ」若きパイロット・ヒロと、「生き残るために何でも撃ってきた」元少年兵アキヒト。対照的な二人が、人型巨大兵器RFを駆って灰の中の異形と戦う姿は、緊張感に満ちている。
圧巻なのは戦闘描写の緻密さと、子どもたちの視点が交差する構成。白帯の内側で手をつなぐ小さな指と、外側で振るわれる刃。その両方が「守る」という一点で結ばれる瞬間、胸が熱くなる。
灰に沈んだ世界。企業に利用される避難民。そしてヒロの父との因縁。第0話から一気に引き込まれ、続きが気になって仕方ない。硬派なSFロボットものが好きなら、必読の一作。

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