第5話
戦闘は一気にスピードを増し、壮絶極まる激しい戦いが繰り広げられた。深手を負った般若は鬼面をそれでも起動し続けたが防戦一方の状態。リギアが応戦するがそれでも敵の圧倒的な力の前に後退せざるを得なかった。
蓮華は冷静にサポートしようと試みるが、瞬時に敵に捉えられ、息を呑むような危機に陥る。
「蓮華!」
リギアが叫ぶが、蓮華はギリギリのところで反応し、再び逃げ道を作ろうとする。だがその瞬間、謎の戦士が閃光のような速さで攻撃を繰り出す。蓮華は攻撃・回復兼用のA級武器「睡蓮」を発動しかろうじて難を回避するものの、もはや自分一人では対処しきれないという状況に追い込まれていた。
その時、生無の声が戦場に響く。
「全員、冷静に!!今すぐ、リアルタイムで解析した新たな戦術に切り替える。」
彼はタッチパネルを操作し、戦況のデータを収集。異常なほどに素早く、そして正確に戦術を分析し始める。
「このままじゃ駄目だ…ダイブポイントを切り替えます!全員、今すぐにポータルを通過して、仮想空間から一時的に抜けろ!」
生無の指示が飛ぶと、紅蓮・色即是空のメンバーは一斉にダイブポイントに向かい、仮想空間から脱出する準備を始める。
混乱の中で、リギア、般若、蓮華は命からがらダイブポイントにたどり着く。だが、最後までその謎の存在は遊ぶように追い詰めてきて、ギリギリのところで全員が無事に戻ることができた。
生無の手により最後のポータルが開き、紅蓮・色即是空チームは現実世界に戻ってくる。
「あれは何だ。」
リギアはその言葉を無感情に呟き、周囲を見渡す。戦闘が終わったものの、心の中でまだ冷や汗が流れていた。
「…何が起こったか説明しろ。」
般若は、戦いの余韻を残しつつも表情を崩さず、言い放つ。
しかし、彼の言葉の裏には、次なる戦闘に向けての不安もある――あれが何者だったのか、どこから来たのか、誰もがその疑問を胸に抱えたままであった。
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