スレ番42の柘榴色の厭戦

 結局、倒した敵はF◯系だった……ちっ、美味しくない。

 

 アイテムボックスから出した愛車に乗り込むと、心の中で愚痴りながら、再度ステータス画面の確認に戻る。

 今度は保有EXPだな。


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 保有EXP 3008

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 それなりに溜まっていた。

 ダンジョンに入る前の保有EXPは338だったので、今回の探索で稼いだEXPは2670。

 時計を見ると、6時間ほど経過しているので1時間辺り445EXP程度稼いだ計算になる。

 

 これが客観的にみて、いいのか悪いのかは分からないが、少なくとも、もう少し稼げば『運』なら『購入』できるし、スキルも選べば取得できそうだ。

 

 最初にステータス画面を確認した時は、ポイントが足りずスキル取得が出来なかったため、取得可能スキル欄を大雑把にしか確認していなかった。


 これだけEXPがあれば詳しく見てもいいかな。


 何よりあのお方が与えて下さった、信仰魔法の取得も現実味が増す。

 そんな思いから、ステータス画面を操作し、取得可能スキルからの項目を触り『取得可能スキル一覧』を出す。


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取得可能スキル一覧

・物理系スキル

  ・攻撃系スキル

  ・防御系スキル


・魔法系スキル

  ・攻撃系スキル

  ・防御系スキル


・その他系スキル

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 信仰魔法は『魔法』と名前は付いているが、分類的には『その他系スキル』扱いだった。

 そしてその取得に必要なポイントは破格の『10スキルポイント』

 EXPに直すと500EXPで取れてしまう。どうしてか分からないが、とにかく低いのだ。

 大雑把に確認したら他のスキルはどんなに安くても、300スキルポイントは取得に必要だった。

 

 どんなにポイントが高くても、信仰魔法は取るつもりだが、ここまでポイントが低いということは、世界の摂理が信仰魔法を取らせるために、意図的に必要ポイントを低く定めているとしか思えないのだ。


 EXPを500消費して信仰魔法をこのタイミングで取ることは確定しているが、一応内容を確認するため、信仰魔法の文字をタップする。


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レベル1:神は不浄なるものを生み出さない 

消費MP:5

効果:排泄欲求を感じた際に使用すると、奇跡によって排泄が行われるのと同じ効果を得ることができる

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 ああ、何というあのお方らしい気づかい。

 ダンジョンに入る人間の大多数は命の危険や、ダンジョンに入るという冒険に心を奪われる。

 そしてしばらくしてから、人しての欲求をきっと思い出すのだ。


「トイレはどうすればいいのか?」

 ということに……


 ダンジョンでは色々なものが消えると、あのお方が仰ってはいたから、最悪ダンジョン内で用を足すという選択もあるにはあるが、いつ敵が襲ってくるかも分からない。

 仲間がいれば見張って貰えばいいが、羞恥心が湧き起こるのは否めない。

 男性の「小」ならギリギリ羞恥に耐えられても、「大」ともなれば耐えられる男性も限られてくるはずだ。

 きっと女性は「小」ですら、羞恥に耐えられる人は少数派だろう。


 しばらくはダンジョン内に人がそこまでいないだろうから、野外での排泄でも何とかなりそうだが、そのうちダンジョン内に潜る人間が増えれば、他人の目に触れられながらの排泄といった地獄を味わう状況も多数出てくるに違いない。

 

 アイテムボックスにするという選択肢もなくはないが、正直他のアイテムが入っているボックス内に排泄物を収納するのは生理的に無理。

 そもそも、その選択肢が取れる人は限られている。と、なると一般的なダンジョン探索者にとって排泄事情というのは死活問題になり得るのだ。


 きっと、あのお方はそんな災難から救うために、この魔法を用意して下さったに違いない。

 ああ、なんて慈悲深いお方なのだろう……祈りを捧げてから、有難く信仰魔法を取得した。


 そういえばダンジョンに入ってから、6時間ほどが経過している。

 通常なら、そろそろ排泄欲求が高まる頃だ。

 そう思い、授かったばかりの信仰魔法『神は不浄なるものを生み出さない』を使ってみる。

 不意に膀胱部分の膨張感と腸部分にあった塊のようなものが無くなった。

 どうやら緊張して気づかなかっただけで、それなりに尿も便も溜まっていたらしい。

 

 ああ、一般大衆が気づかないところへの配慮が行き届いた、なんと素晴らしい魔法なのだろう。


 あのお方へ尽きることのない感謝を!

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