第2話 入院初日 ああ、今日は家に帰れないんですね?
手術は無事終わり、そのまま病室へ。
体中に色々な管が付いている。目があまり開かない。何かの後遺症だろうか。
ベッドのままガラガラと病室へ運ばれる。
何かご質問はありますかと病院事務の人に聞かれる。聞きたいことはたくさんあるが、怪我の状況は医師でないとわからないだろう。
「今日は家に帰れないんですね?」
口から出たのはそんな言葉だった。
後にネットで調べ、このケースでは当日どころか数週間から数ヶ月はかかると知り絶望するのは翌日以降。
この時点ではとにかく手術後の痛みがつらかった。
色々なことが気になる。
私はマンションに一人暮らしだった。
部屋のエアコン消したか、ゴミどうだったかな、熱帯魚は、ああ数日前に暑さで全滅したんだっけ。よかったな、いや良くはない。そんなことが頭をめぐる。
仕事は、明日以降誰かに引き継げるだろう。
ああ、痛いな。また麻酔してくれないかな。
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