鈴やお饅頭といった優しい比喩を使いながら、国の借金・国債・日銀・景気循環といった専門的なテーマを驚くほどクリアに整理してくれる寓話作品。難しい言葉を使わず、しかし本質は一切外さない構成で、「経済ってこうなってたのか」と自然に頭へ入ってくる。この分かりやすさは、まさに池上彰さんの解説を思わせるレベル。寓話としての面白さと、教養としての深さが両立していて、経済の入門にも、読み物としても強くおすすめしたい一作です。