『守護神』に魅入られた俺。実は最強の守護神だった!?#2

⋯⋯さて、ここからどうする⋯⋯マスターは

自分の身を守っているから、無理に行動は出来ない


でも、マスター⋯⋯あまねの運動神経は、私の魔力も相まって

      相手の攻撃の回避はなんとかできる


「⋯⋯ミロク!策や相手の弱点は俺がなんとか探す!

だからミロクは出来る限り攻撃を耐えてくれ⋯⋯!」


「⋯⋯あ!わ、分かりましたマスター⋯⋯!」


ミロクの強さは、さっきので大体分かった⋯⋯

希望的観測でしかないが、俺の守護神であるミロクはめっちゃ強い


でも相手は⋯⋯相手の守護神は、俺たちには見えない


だからこそ、ミロクは今苦戦を強いられているのだろう


⋯⋯そして俺も、出来る限り早くこの状況に適応しなければならない


まだ、この世界に守護神という存在が降り立ってから

そんなに時間は経っていない⋯⋯!時間との戦いだ⋯⋯


「せっかく手に入れた俺の新しい人生、力、守護神⋯⋯

 こんな所で奪われるものか⋯⋯!絶対に、殺す!」


「っは、おいおい⋯⋯もうコイツ、正気を失ってるだろ⋯⋯」


「あまねは、あの人みたいに正気を失わないでくださいね⋯⋯?」


「っは、大丈夫だミロク⋯⋯勝機を掴む思いでやってやるよ!」


「⋯⋯最高ですよ、あまね⋯⋯このまま勝ちましょう!」


その次の瞬間、再び爆発音が鳴り響いた⋯⋯

俺はなんとかミロクから貰った魔力で防ぎ、

ミロクも謎のモヤモヤで自分の事を守っていた


当たり前だが⋯⋯くっそ熱いし、めっちゃ痛い。

 今までの人生の中でー番痛い目に遭っている


しかし、アドレナリンがたくさん分泌しているからだろうか⋯⋯

  そんな痛すぎる状況でも、俺はなんとか立っていられた


きっと、魔力がなかったら死んでいた。直感でそう分かる


でも、それでも今のこの戦況が⋯⋯そしてこの戦いが

  始まる前のあまりにも非現実的な言葉の羅列


守護神、マスター、能力⋯⋯それらの好奇心だけが、

今の俺を支えているモノだろう。ただ、好奇心が故に


「⋯⋯マスター!血が⋯⋯!すぐ、治します⋯⋯!」


「な、治す⋯⋯!?そ、そんな事も出来るのか⋯⋯?」


「治療専用の能力ではないですから、

魔力だけで出来る簡易治療ぐらいですが⋯⋯」


「それでも良い!それだけでも今は十分だ⋯⋯!

  それに、ミロクはあいつの守護神である

爆発に注意しなきゃだし⋯⋯あまり、ミロクの意識を俺に⋯⋯」


「守護神にとって、マスターという存在がー番です!

   なので今はあまねを速攻で簡易治療し、

そのあとに爆発の守護神である相手をどうにかします!」


ミロクがそう言ったその瞬間。俺の身体から少しずつではあるが、

   痛みが引いていく⋯⋯出血も、段々と少なくなってくる


しかし、ミロクの言う通り完全ではなかった。

  決して万全の状態までには戻らなかった


でも、今はそれだけで十分だ⋯⋯それに多分、

魔力と言うのだからきっと無限ではなく有限だ


だから、あんまり⋯⋯俺に対して、魔力を使ってほしくない


⋯⋯マスターであるあまねも、色々状況を理解しようと必死⋯⋯

対してあまねの守護神である私は、相手をどうにかしないといけない


だけど、まさか今ここで戦う相手が⋯守護神の見えないタイプの人と

       戦うことになるなんて⋯⋯正直、想定外だ


しかも、その爆発の能力を持っている守護神のマスターは、

正気を失って半ば狂気的になっている。常識は通用しない


⋯⋯いや、守護神とかの時点でとっくに⋯⋯

  常識なんていうのこの戦いにない、か


「⋯⋯そっちも守護神か⋯⋯っは、面白い

お前のところの守護神も理解したところで⋯⋯」


「俺の守護神である爆発の能力で⋯⋯跪け」


「お前のような、自分勝手な奴に私なんか理解できない。

 私の事を完全に理解できるのはこの世でたったー人」


「そう、あまね⋯⋯私のマスターだけ⋯⋯!!!」


守護神であるミロクから凄い嬉しいことを言われた⋯⋯が

その言葉に感謝するほど今はそんな余裕なんてものはない


そして、俺も考えるんだ⋯⋯見えない守護神、

そして爆発の能力を使う⋯⋯そのマスターも、正気を失っている


つまり俺たちはコイツよりも冷静だということだ。

その冷静かそうじゃないかで、この戦いは決まる


⋯⋯だが、どうやって?俺はついさっきまではただの人。

  生まれてから今の今まで、ー度も戦った事すらない


他より、少しだけ運動神経が良いだけ⋯⋯ただそれだけだ


(ドォーン)


⋯⋯もし、もろに食らっていれば、今のあまねならば

   ー瞬で吹き飛ばされ、即死だっただろう


しかし、ミロクの超反応により爆発とあまねの間に

ギリギリ入り、ミロクが身代わりする形で防いだ


⋯⋯だが、ミロクの身体はボロボロになりかけていた。

無理もない、すぐ間近でその爆発を食らってしまったから


「⋯⋯マジで、痛すぎる⋯⋯ってか非常識すぎて、

   痛みの前に混乱が生じているんだが」


「⋯⋯マスター、大丈夫ですか⋯⋯?」


外傷こそは、ミロクからは見られなかった。でもあの爆発⋯⋯

きっとさっきミロクが言っていた、魔力による簡易治療だろう


でも、完全に全て治せるわけじゃない⋯⋯

ミロクも内部ダメージはどんどん蓄積され、やばくなっているはずだ


⋯⋯でも、どうしろって言うんだ⋯⋯俺はミロクとは違って、

 超越した存在でもなければ、戦闘経験のある人でもない


ただの生身の人間⋯⋯ちっぽけな人間なのだ


なのに、なのに⋯⋯そんな中、どうしろと⋯⋯


⋯⋯考えろ、考えるんだ⋯⋯ミロクは思考する時間より、

  相手の爆発の守護神との戦いの時間の方が多い


その分、戦いに参加出来なくても思考することは出来る俺。

  だからこそ、この戦いは⋯⋯俺にかかってる⋯⋯


「⋯⋯マスター⋯⋯どうしますか、確率は低いけどここを離れるか」


「それとも⋯⋯目の前にいる奴を、どうにかするか⋯⋯」


その言葉を聞いた俺は、つい笑ってしまった


「⋯⋯っは、おいおい⋯⋯ここまで来て、逃げる、か⋯⋯」


「⋯⋯命令だ、ミロク⋯⋯俺と一緒に、アイツを殺す⋯⋯!」


「こんな、血まみれになった俺と満身創痍のミロク⋯⋯

だったらそのまま、その『お返し』ってもんを渡さないとなぁ???」


「⋯⋯私は、あまねの守護神⋯⋯命令は絶対」


「っふ、もちろんですマスター⋯⋯目の前にいる男と、その守護神を殺します」


刹那、ミロクは一気に男の方に突っ込んでいき、

      思いきり攻撃をぶつけた


しかし、男に触れるその直前。ミロクの攻撃は止まった


まるで、何か透明なものに防がれいるような⋯⋯そんな感覚


「⋯⋯透明守護神⋯⋯厄介な相手だ⋯⋯!」


でも、今はそんな透明な守護神を⋯⋯

どうやって倒せばいいんだ?姿も、何もかもが見えない


⋯⋯ミロクの攻撃が男の方に伝わっていない⋯⋯?

    まるで、透明な壁があるみたいに⋯⋯


いや、違う!あれが⋯⋯見えない守護神!

爆発の能力のみ分かっていたが、ちゃんと原型はある!


⋯⋯だが、透明だから見えない⋯⋯


そこで、あまねはある推測をする


⋯⋯待てよ?今、ミロクはその爆発の守護神に触れている⋯⋯

   つまり、だ。透明だけど実際には触れられる⋯⋯


「ミロク!そのまま、その透明な何かを掴んで攻撃しろ!」


『バシッ!』


きた!伝わった!透明な何かだけど、当たった感触がある!


「あまね!触れられた!見えない守護神だけど、

実際にその場所にはいる!だから攻撃できる!」


「やっぱりな⋯⋯でも油断はするな、ミロク」


「そのまま、その透明な何かは絶対に離すな⋯⋯!

絶対に逃したら次こそはチャンスなんてない!」


「わ、分かった!マスター!」


「⋯⋯おいおい⋯⋯まさか俺の守護神だけが、

お前たちの敵だって思ってないか⋯⋯?」


『ドンッ!』


「っう!?」


ミロクは、透明な守護神を掴んでいるため⋯⋯

その男からの攻撃は防ごうとしても防げない状態だった


加えて、ミロクがその攻撃の重さで理解した⋯⋯

この男も、爆発の守護神から魔力を貰っていると


「ミロク!大丈夫か⋯⋯!」


「え、えぇ、なんとか⋯⋯でも、男の攻撃もかなり⋯⋯」


ミロク、かなりキツイ表情を浮かべている⋯⋯あれ?でも待てよ


あの男は、俺と同じ生身の人間⋯⋯そんな人間に、

守護神かつ超越した力を持っている俺の守護神、

ミロクにあんなキツそうな表情を浮かべるか⋯⋯?


⋯⋯いや、違い⋯⋯!魔力によって強化された攻撃⋯⋯!


あまねが考えた結論、それは⋯⋯狂気的な結論だった


「⋯⋯え?あ、あまね⋯⋯?」


『ドカッ!』


「⋯⋯っぐ、お前⋯⋯お前も、か⋯⋯!?」


他の奴らは、驚愕していた。しかしそれは、もはや必須の反応だ


⋯⋯生身の人間が、爆発が起きて即死するような環境に⋯⋯

自身の身を守らずに、その守らなかった魔力を攻撃に利用する


そんな、バカげた事を⋯⋯ただー人、そこにはいた


「⋯⋯魔力貰ってるアンタがその芸当を出来るんなら⋯⋯

同じく魔力を貰っている俺にも出来る芸当だよな⋯⋯?」


「⋯⋯マスター⋯⋯!き、危険すぎます⋯⋯!」


「ミロク、何かあったらすぐに俺を庇ってくれ⋯⋯

    そうすれば、死ぬことはまずない」


「だ、だとしても危険です!マスター!」


「爆発を発動する直前であれば、爆発の守護神は

   何かしらのアクションを取るはずだ」


「そしてその爆発の守護神は今、俺の守護神が掴んでいる」


「何かあっても、ミロクならすぐに対応できるはず」


ってことは、あまねは⋯⋯私を信頼してこんな行動を⋯⋯!


「⋯⋯この、狂人がぁ⋯⋯!」


「始めようぜ、きたねぇ殴り合いを」


「原始人の戦いみたく⋯⋯生身の人間同士でなぁ⋯⋯!!」

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