第2話
昔の漫画で斉木楠雄のΨ難という作品があった。確かに超能力をモチーフにしたギャグ漫画。
今の自分と同じ、主人公斉木楠雄は強すぎる自分の超能力に呆れている。それが途方もない超能力を持つ自分と重なる物があった。まさか世界で主人公側として感情移入してるのは世界に僕だけだろう。
ただ斉木楠雄のΨ難の主人公、斉木楠雄は超能力が暴走?コントロールが出来なく、常時テレパシーなど行ってしまうという一種の病気を患っている。
だが僕は違う。完全に自分の能力をコントロール出来るのだ。
こんな風に
「うっわ」
通行途中の土方のお兄さんをちょっと浮かせた。あわあわと体を揺らすが数秒もしない内に元に戻す。
いけない。いけない。悪い癖だ。
そういえば浮くので思い出したんだがドラえもんて実は設定上、ちょっと浮いてる状態らしい。
まあ、こんな感じで僕は完全にコントロール出来るので実生活も心配ないというわけだ。
………………そう言えば僕は超能力が暴走したらいけないということで友達を作らないんじゃかったか…。まあいいだろう
てなわけで僕は斉木以外にも超能力作品を数々見たり読んだりした。
モブサイコ、とある魔術の禁書目録、xmen、ワイルドカードだとか
あれやこれや見たけど超能力者が差別される作品ばかりで一超能力者として心底不快だった。
今の自分が力を隠すのはこういうのも影響に一つだろう。
人間というものは色や目や図体どころか発音、声、動きでさえも差別する存在だ。
僕のように超能力などという存在がいたら真っ先に差別されるだろう。
「まあそれよりも自分が優れた存在だって思いたいだけなんだけどね」
僕はいつものように道を歩くと、そこに大きな音がした。金属同士がぶつかり合い、衝突した音。
まさか僕の能力が暴走したとか?いや自分の力は完全にコントロール出来ているしそんなヤワは起こさない。つまり事故か?
僕はとっさに透視能力を使う。事故が起きた箇所を見つけた。車が電柱に激突したようだ。
「すぐ近くだな」
僕は瞬間移動は使えない物ののそれに応じたことは出来る。
超能力を利用した圧倒的スピード。超能力を体に纏い、超高速移動する事が出来る早業。原子間でも通り抜けられるので瞬時に現場に突入出来た。
「ふう」
周りには人だかりが出来ていた。
「これじゃ使うのは面倒だな」
車が後ろ側の壁に激突して電柱に挟まる状態になっていた。車は後ろ向きの状態でガラスが割れ中の状態は見えない。
人だかりは多いものの誰一人助けようとする人間はいない。
「ふん、」
僕は嘲笑かのようなことをすると満足気に電柱の付け根部分をサイコキネシスで破壊した。
サイコキネシスはバリバリと鉄の電柱の付け根を根のいるコンクリートの床まで破壊した。
みたこれが超能力者の力を。
「うわ、電柱が落ちてくる」
あ、忘れてた。
「ちょっと下がって!」
見ると群衆の中に女がいた。茶髪の高校生で制服を着ている。群衆の中から飛び込む形で前に飛び出して...
「お前危ないぞ」
「サイコキネシス」
僕が電柱をサイコキネシスで破壊しようとするも、電柱はそれよりも前にどこか遠く青空に飛んでった。
まさか、この女。同じ超能力者か?
僕と彼女は眼前に立ち会うのように目が合って出会った。民衆が道路で車そっちのけでぞろぞろ僕たちを円状で、まるで一騎打ちするような緊張感が走った。
「ま、さ」
僕は眼前に口を出そうとした瞬間、後ろ側から
「助かったよお」
後ろ側でどうやら事故の被害者が出てきたようだ。民衆は僕たちを囲むのを忘れたようにそっちに集中した。
「あなたも同じね」
彼女は僕にそう言った。なるほど、まさか僕以外にも居たか。まあそれはそうだろうと思ったが何故だかショックだな。
「ああ、とりあえずあちらに行こう」
僕は笑った。同じ能力を持つ人間をちょっと待っていたのかもしれない。
「ああそこの方?あの?」
「消えた?」
「ほんとに私と同じ超能力を使う人間が存在するとは思わなかったわ」
「こちらこそ、まさか超能力者が僕だけじゃないとは」
僕と名前も知らない彼女はハンバーガーショップに来ていた。彼女の見た目は制服からして知っている高校の制服だが、この制服からして彼女の言っている高校は確かかなり頭の悪い高校だと記憶している。
超能力を持ってすれば楽勝だろう。何故それをしない。そういう超能力をあまり使わない僕と同じ優越感を浸っているタイプなのか?
「ねえ、あなたどこでその超能力覚えたの?」
テレパシー!僕はテレパシーを使い彼女の心を読んだ。
(ふーん、顔はまあ悪くないけどどうにも汚いわね。眉毛も整理されてないしぼさぼさの髪の毛とヨレヨレの制服。超能力を使えばそれくらい楽なのに?どうして使わないんだろう?)
彼女も僕と同じ事を思っていた。あまりテレパシーは使うべきではないな。
「私と同じ超能力を使う人間がいたとはね、私の名前は飯名直美」
テレパシー!
(本当の名前は佐藤山味だけどね。ちょっと悪いけど)
なるほど。彼女の実名はそうなのか”山味”さん、超能力相手とは言え騙す事はやめといた方がいい。そう言えば彼女はテレパシーを使えないんだろうか?
「ああ、こちらこそ僕の名前は青井颯太だよ。偽名なんて付いてないよ」
こういう偽名を言ってくる怪しい相手には堂々と言うのもまたセオリーだ。少々皮肉めいた含めた言い方をしたが、彼女の反応はどうだろうか
(偽名?まさか私の名前を?でも彼の顔は噓は付いてない。そう言えば超能力者にはテレパシーを使うタイプが?いや私は使えないし考え過ぎじゃ)
なるほど高校の割にそういった部分には気付くのは速いタイプか。じゃあもうこういう言い方は使わないでおこう。
しかし、彼女はテレパシーを使えないのか、ふ、超能力者と言っても僕には届かないか、
ちょっと自分は満足気な表情になった。
「君も同じ能力を持っているけどいつから?」
「そうね、私は13歳の頃から」
「僕は4歳の頃から」
「えっ?四歳、凄い大先輩じゃないですか」
「どうやって目覚めたの?」
「えーとね、超能力者番組を見ていたら気合いできる気がしたらなんか出来るようになってしまった感じ」
随分とショボいな。
「僕は産まれた時から出来ていたと思う」
「ええマジで凄い」
「そうだよ。僕は天才だよ」
「いや、うらやま。私も昔から超能力使えてたらラクだったのになあ」
「そういえば”山味”ちゃんだっけあの時どうして?」
「えっなんで私の名前を?」
あ、忘れてた。
「ちょ、なんで、なんで、」
ヤバい、ヤバい、ヤバい、どうしよ、どうしよ、どうしよ、どうする、どうする、どうする、どうする、どうする、どうせよ、どうせよ、どうせよ、どうせよ、どうせよ、どどどどどどうしよ、どうしよ。なんとか誤魔化さないと
「いややや、君の名前はえっと」
やべえ思いつかねえ。なんだったけ。
そうだテレパシー!
(どうして私の名前を?この人、面識がない筈なのに、いや嘘を言ってる訳っじゃないこの汗の量を見れば、不意?じゃあどうして)
僕は触って自分の肌がろうみたいに溶けて汗が出ている事がわかった。
(肌を触った?私と同調するように?まさか、、、テレパシー?じゃあこの会話も?)
「いや、実は僕の超能力にはあるもう一つあるんだ、実は噓を発見する超能力。サイコメトリーて奴なんだ」
僕は噓を言った。テレパシーなんて彼女に言ったら確実に付き合いが無くなるからだ。
(サイコメトリー?なんかそういうドラマが昔あったような?)
「いや君の噓は最初からわかっていたよ」
「なるほど。じゃあ噓を言うとバレるんですね」
「そう、でなんで嘘を?」
「いや、噓付くとバレるからもう言いますとなんか爆弾作ってそうな見た目だし実名を出すと怖いなあと思って」
この女、サイコキネシスですりつぶしてやろうか。
「いや、すみません。なんか怖がって」
彼女は謝って顔を下に下げた。長髪が勢いよく動いたせいで僕の顔に当たりそうになったが咄嗟にガードした。
この女。テレパシーで本性を見抜いてるやる。
(はあ、まさかウソがばれるとは、超能力者て私よりも全然凄い人だらけだなあて、でもウソはいけないと思う。しっかりここは噓だと超能力でも思われないように頭を下げておこう)
ふん、ちょっとは反省してるじゃないか。いいだろうここは
「わかった。同じ超能力者のよしみとして許しやろう。だけどある条件がある」
「条件?」
「超能力クラブを結成しよう。そこで入ったら許してやる」
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