第2話 放課後、逃亡計画スタート(しかし即座に失敗)
放課後の鐘が鳴った瞬間、シルヴィアは椅子から飛び上がった。
(放課後に予定なんてあるわけない! いや、逆に “予定” を作れば逃げられる!?
よし、 家庭教師が〜 とか 体調が〜 とか適当に理由つけて……!)
背中に3つの気配。
そう、攻略対象3人セット。逃げ道ゼロ。
「シルヴィア、行こうか」
「迎えに来たぞ」
「逃げないで。……で、どこへ行く?」
(こわいこわいこわい!! “逃げないで” って、もうバレてる!?)
シルヴィアが必死に笑顔を貼りつける。
「そ、その……今日は用事がありまして! ほんの少し、家で……」
「家まで送るよ」とレオンハルト。
「俺もついでに行く」とユリウス。
「僕は転移魔法で一瞬だよ?」とクロード。
(選択肢が地獄!!!!!)
「だ、大丈夫です! 家の場所、近いので歩いて帰れますから!」
「……へぇ?」
クロードが興味深そうに目を細める。
(あ、これ完全に“嘘ついてる顔ですね?”ってやつだ……!)
ところが一秒後——
「じゃあ、僕が同行しよう。危険だし」と王子。
「殿下。お前は仕事があるだろ」とユリウス。
「ほら、喧嘩しないでぇぇぇ!!!」
シルヴィアは慌てて割って入る。
このままじゃ本気でルートが混線する。
と、その時。
「お嬢様っ!!」
息を切らして駆け寄ってきたのは、シルヴィア家の侍女・リリア。
ゲームでは序盤で退場してしまう儚げキャラ。
「大変です! 急ぎお屋敷へ戻られませんと……!」
(ナイス、リリアぁあああ!!!)
「ほら、やっぱり用事があるみたいなので!」
三人の視線が一瞬だけぶつかり、空気がピリリと凍る。
「……仕方ないね。また明日」
「送らないからな、気をつけろよ」
「シルヴィア、明日は逃げないで?」
(明日は……え、明日!? また来るの!?)
三人の背中を見送りながら、リリアに腕を引かれ、シルヴィアはその場を脱出した。
「リリア……!助けてくれてありがとう……!」
「お嬢様……! 本当にご無事で……!」
ホッとしてベッドに倒れ込んだシルヴィア。
(はぁ〜〜なんとか回避できた……明日はやばいけど……)
その瞬間。
コン、コン。
「シルヴィア様、父君よりのお手紙です」
差し出された封筒に刻まれた紋章——
ゲーム後半に登場する、シルヴィアの婚約者候補(悪役側筆頭)“ヴィクトル公爵家”の印。
(…………はい??)
震える指で手紙を開く。
『我が愛しき婚約者シルヴィアへ
近日中に迎えに行く。
君の変化が気になって仕方がない——』
( いやいやいや婚約者いたの忘れてたぁぁぁ!!!! )
( 逆ハーレムの上に婚約者ルートまで!?!?!)
ベッドに突っ伏し、シルヴィアは絶叫した。
――私の平和生活どこ!?
――どこに落としてきたの私!?!??
次回、
「悪役令嬢、婚約破棄を目指す(でも全員が許さない)」
地獄の幕が、またひとつ開く——。
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最後まで読んでいただきありがとうございました!
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