第11話
そこからは光陰矢の如しと言ったところだ。
私は転校生の告白を受け入れ、交際する日々が始まった。
交際は同棲となり、ついにその日を迎えた。
私の両親に挨拶するあいつはガチガチに緊張してて面白かったし、式場を選ぶのもわくわくして楽しかった。
なにより、あいつがいるのが日常になっていくのが私にとっても嬉しかった。
少ない友人と親族が席に並ぶ中でウェディングドレスを着た私のベールを上げるあいつは両親に挨拶するときより真剣な顔をしていた。
「ついにこの日が来たのね……。幸せで泣ける事もあるんだって教えてくれてありがとう。健やかなる時も病めるときも……私は誓うわ。あなたはどうなの?」
思えば、この声を、まっすぐな声を私は好きだったのかもしれない。
私は忘れない。この誓います、の声を。
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