戦闘、革命、反逆、他戦い系

「俺の最強魔法、見せてやるよ」


「準備はいい? 今こそわたし達の力を合わせる時よ!」


「『利用されていてもいい。みんなが笑顔になるのなら、それは私の願いだから。でもみんなが笑顔になれなくなった時は、もうあなたには協力しない。その時はこの剣を引き抜いて、あなたを裁いた後私も相応の罰を自分に与えます』。昔私はそう言いました。閣下は覚えておいでですか?」


「あぁ……分かった。分かっちゃったよ。……利用してたんだ。そっか。いいように僕を使ってたんだ。そっか。じゃあもういい。あなたとは離れるよ。もうあなたの計画がどうなろうと、僕に関係することじゃない。あなたの望みでしょ? 僕の望みじゃない。それで幸せになれる人が誰もいないって分かった。だからもう、やめる。そしてお前を牢獄へ送ってやる」


「今からお見せするのは、世にも愉快な解体ショー! そう、政権のね」


「彼の罪ではない。なら、本当は誰の罪になるんでしょうね?」


「ボクは人を助ける時になるべく自分も怪我をしないように気を付けてる。そして一番、死なないことに気を付けてる。だって自分を助けた人間が自分よりも怪我をしてて、挙句に死んでしまったなんてなったらその人は罪悪感や諸々で泣いちゃうだろ? ボク優しいからね」


「俺の刃の餌食になりたくなかったら、今すぐ道を開けるんだな」


「ひゃっほーい! 戦いだぁー!」


 硝煙の中、赤い炎が黒い夜空を照らしているのがチラチラ見える。

 僕は息を切らしながら必死になって兄を探していた。

「兄さんッ……兄さんッ……! 嫌だ。嫌だ。こんなところで死にたくない。兄さんを失いたくないっ。必ず一緒に帰るって、あの人と約束したんだ!」

 簡素な木材と布製のテントが音を立てて崩れていく。その間を縫って僕は走り続けた。充満する煙が苦しくても構わず兄を探した。生きていてほしかった。誰より何より僕は生きていてほしかった。


 たとえ私がどれ程の痛みに悶えようが、私を成す力強いこの真紅の光の炎は消えようがないのだ。

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