第三話 明るい黄色

 翌日、私が登校し、席に着くと、あの男子生徒が一年三組の教室に姿を現す。


 彼は私に目もくれることなく自分の席の机上にバッグを置き、椅子を引く。


 座面に腰を下ろし、バッグからペンケースを抜き取ると、教室の窓に視線を注ぐ。


 彼に倣うように私は、教室の窓を眺める。窓越しに見えたのは、降り注ぐ太陽の光に包まれた外の景色だった。


 しばらく景色を眺めていると、青春という言葉がよく似合う明るい黄色が、窓越しに私の心に沁み込み始めた。

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