凡人と言われた二塁手の俺が気づいたら歴代最強二塁手に

えいてぃーん

プロローグ

――凡人、と呼ばれた二塁手の話だ。


ヒットが打てなくて、

チャンスで凡打を繰り返して、

味方の期待に応えられなかった。


守備は好きだった。

ボールを捕る、それだけは裏切らなかった。


なのに、

「それだけじゃ勝てない」

そう言われ続けて、

いつの間にか俺は、野球から逃げていた。


努力が足りないわけじゃない。

やる気がないわけでもない。

ただ――結果が出なかった。


凡人。

便利で、残酷な言葉。


それでも、

もしもう一度だけ、グラウンドに立てるなら。


俺は、

“当たり前”を、誰よりも武器にする。


これは、

気づいたら歴代最強と呼ばれていた二塁手の――

始まりの話だ。

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