漫才台本のようなテンポ感と会話のキレが心地よく、自然と舞台を観ている気分にさせられる。しかし物語は次第に「楽をすること」「評価を得ること」の危うさへと踏み込んでいく。悪役論の笑いが、そのまま自己申告の“悪”へと反転する構成が巧みです。
AIに手を出すか、葛藤ですよね。一度くらい試してみるか、というのと、やったら戻れないかも、という葛藤。あと、物語にもあったように、AIのほうが面白かったら……、と思うと手を出せない。
何日もかけた考えたものより、数分かからない生成物のほうが評価されてしまう。そんな苦悩を抱える方は多いことでしょう。しかし、目に触れられなければどちらでも同じこと。これは、そんな例のアレとの向き合い方の一つです。何か思うことが、きっとあるかもしれません。