第2話 VS贅肉

 突然ですが、皆さんは何のお肉が好きですか?

 牛肉? 豚肉? それとも鶏肉? ちなみに作者は馬肉が好きです(どうでも良い)

 それはそうと、今回のエピソードはズバリ『贅肉』がテーマです。

 漢字で書くと、ちょっと高級そうな雰囲気を漂わせていますが、贅肉は余分なお肉という意味なわけで。私の体にもそれはしっかりと蓄えられているのです。


 さて、これは彼からプロポーズされる半年前のことです。

 彼とちょっとイチャイチャしている際、言われた一言に随分と深いダメージを負わされました。


「ねぇ○○(あざみ忍の本名)、ちょっと太った?(笑)」

「っ! ふっ、ふざけるなぁ!(怒)」


 彼とは長い付き合いです。サラッと爆弾発言をするタイプなのは分かっているのですが、これはあまりにもデリカシーを欠いた発言です。芸能人なら炎上不可避ですよ。『(笑)』も私の怒りに追い打ちをかけました。

 暫くイチャイチャ禁止令を出したのは言うまでもありません。


 もともと食べるとお肉が付きやすい体質なのは分かっています。それでも人間、食べないわけにはいきません。食欲は人間の三大欲のひとつですから。


 加えて私にはもうひとつ悩みの種があります。それは『胸』が大きいということ。恥ずかしいので詳細は伏せますが、第二次性徴期は身長なんて殆ど伸びなかったのに、胸だけは無駄に大きくなりました。

 さすがに今はもう成長は止まりましたが、気付けば下着のサイズもどんどん大きくなり、若い頃(10代後半~20代前半)はグラビアのスカウトが来たほどです。(もちろん丁重にお断りさせて頂きました)

 つまり一般的な女性よりも、体重が少し上乗せされてしまうのでした。


 ちょっと話が脱線しましたが、それから月日が少し経ち、2025年11月22日、運命の日がやって来ます。この第2話をお読みの方は既にご存じだと思いますが、その日、私はプロポーズされました。もちろん返事はOK。めでたく夫婦になったのですが、ここで新たな問題が。そう、それは結婚式です。ただ私、ウェディングドレスに然程興味を持たずに生きてきたので、着なくてもいいかな~なんて思っていたのですが、相手は違いました。


「○○(あざみ忍の本名)のドレス姿、楽しみだな~」

「うっ! ……やっぱり着ないと駄目?」

「もちろん。あぁ、想像するだけでワクワクするよ(子供のようなキラキラとした眼差し)」

「そう……」


 その日の夜。体重計に乗った私は改めて現実を突きつけられ、危機感を覚えました。こんな体型でドレスなんて着れない、と……。しかし現在30代も半ば、容易に落とすのは不可能です。それでも彼の為、いや自分が恥を掻かない為にも、立ち上がりました。


 そしてここから、贅肉との壮絶な(?)バトルの火蓋が切って落とされたのです――

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