第8話 VSボス

 「やっと、ボス部屋に、着いたぜ……」


 「キバは体力ないなぁ。このくらい余裕じゃないと、そのうち死んじゃうよ?」


 「風間、お前は軽装で、いいよなぁ。はぁ、はぁ、こっちは、大剣担いで走ってんだよ」


 「それを言うなら俺はフルメイルだがな」


 「それはシンプルにすごいよたかちゃん」


 ダッシュを開始してから約15分、ボス部屋に到着した。各自武器を持って猛ダッシュしているため、キバは息を切らしていた。まぁそこにいる金属フル装備のくせして息一つ上がっていない超絶体力バカは気にしちゃだめだ。 


 たかちゃんはステータスが肉体に全振りされているだろって思うほどに体が強い。まぁその分、魔力や魔法適正は0に等しいが。魔力強化はほんの少しできる程度だが、まぁほぼ必要ないだろう。だって常時肉体強化かかってるようなものだし。


 ボス部屋の目の前で話すことじゃないな。よし、気合い入れるぞ。 


 「よし、お前ら。準備はいいな?」


 「ばっちり!」


 「僕も十分だよ」


 「盾はそろっているし、ロングソードもある。うん、大丈夫だ」


 「俺ももう回復したし、いつでもいけるぜ!」


 「元気がよくて何よりだな。このダンジョンにはスケルトン系のモンスターが大量に沸いていた。これを見るに、今回のボスはリッチだろう。だが、リッチはA、Sランクダンジョンで見られたことはほとんどない。おそらく今回のボスは異常個体だろう。慎重に、だが迅速かつ正確にボスを仕留め核を破壊する。以上だ。さぁ、行こうか」  


 「「「「応!」」」」


 皆の掛け声とともに、俺はボス部屋の扉を開いた。


 暗闇に包まれた部屋の中に、ボッボッと松明が照らされていく。ボス部屋の最奥にいたのは数多のスケルトンナイトやアンデッドモンスターを従え、偉そうな態度で玉座に座るリッチだった。


 「ゆーくん、気を付けて。あいつただのリッチじゃない。リッチキングだ」


 リッチキングか。どおりでプレイヤーの行方が見つからないと思った。おそらく、壊滅したと思われたパーティーの生存者はあのリッチに連れ去られたのだろう。リッチキングは、別名アンデットロードと呼ばれ死に瀕する肉体をアンデッドモンスターへと変化させる特性がある。リッチキングと対面して負け、重傷を負ったプレイヤーを連れ去りアンデッドにしようとしているのだろう。


 「かざっち、生体反応はあるか?」


 「うん、あるよ。あの奥の部屋。Aランクレベルの強いオーラが漂っているね。でも徐々に弱くなっていってる。アンデッド化するのも時間の問題だ。」


 「十分だ。七瀬、かざっち。雑魚狩りは任せたよ」


 「任せろってゆーくん」


 「了解」 


 30分。このリミットの中ですべてを終わらせる。


 「総員、戦闘開始!」


 「極限雷魔法 万雷崩壊ラグナ・ボルト!!」




 七瀬が放った魔法により、周りの取り巻き立ちは感電して動けなくなっていた。




 「行くよ! 影走刺シャドウ・ステップ !」


 かざっちは、最速の移動によって敵の背後に周り一撃で大量の雑魚を蹴散らした。やるなあいつら。俺も負けてられないな。


 「キバ、たかちゃん、行くぞ!会わせろよ!」


 「おう!任せろ!」


 「攻撃は全部俺が受ける!お前らは切り込め!」


 リッチは魔法使いだ。近接攻撃、物理攻撃にとにかく弱い。となれば俺らがするのは、剣でリッチの肉体に直接ダメージを与えることだ。


 「双剣術 双牙崩撃ファング・ラッシュ!」


 「大剣術 天岩砕き!」


 「ヴヴヴぉぉぉぉぉ!!!」


  俺たちの攻撃をもろに受け、リッチが巨大なうめき声をあげた。その直後、リッチが杖を取り炎の大魔法、豪炎塵ネオ・フレイムを放った。


 「うぉぉぉぉ!大盾衝突シールドバッシュ!!」


 放たれた魔法にたかちゃんが即座に反応し、魔法を跳ね返す。跳ね返った魔法はまっすぐリッチキングへと向かった。俺とキバはそれに合わせ、即座に仕留める動きへと変える。


 おそらくだが、このリッチキングは自身の魔法の反射ダメージを予測していない。それに加え視界が炎に遮られ、俺らが見えていないはず。だから、今が絶好のチャンスだ!


 「七瀬!氷撃て!」


 「了解!極限氷魔法 氷天断槍フロスト・アーク!」


 「キバ、合わせろ!」


 「応!大剣術 天空裂き!」


 二人の動きに合わせて、リッチキングをここで仕留める!


 「双剣術 双龍咆哮ドラゴ・バースト!!」


 俺はリッチキングの背後に周り、魔力強化を付与した双剣でリッチキングの首を貫通させた。直後、リッチの体内から大量の魔力があふれ、霧となって散っていった。これでリッチは倒した。次は救助と核の破壊だ。 俺たちはそのまま裏の部屋へ救助へ向かった。

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