警察とカツ丼、と聞くと、多くの人が思い浮かべるのは、刑事ドラマの取調室でのワンシーンではないでしょうか。
もっとも、現代日本の警察でそんな取り調べはご法度なので、専らフィクションの存在なわけですが。
とはいえ、警察とカツ丼がセットになると、不思議な魅力が生まれます。
それは、そこに人情や人生観といったものが感じられるからかもしれません。
香ばしいサクサクの部分もあれば、出汁を吸ってしっとりした部分もあるカツの衣。
とろりと半熟卵の味わいがするかと思えば、しゃくしゃくと甘い玉ねぎの味わいもする。
豚のうまみがガツンとする一方で、ほんの少しの三つ葉の瑞々しさに安らぎを覚える。
そんな、いろんな表情を見せるカツ丼に、どうしてだか、歩んできた人生の一部が重なってしまったり。
きっと、相手の事を思って作られたカツ丼だからなのでしょう。
ほろりと、素直な気持ちがあふれ出します。
ああ、やっぱり警察とカツ丼は絵になる、ドラマがある。
ううむと唸らざるを得ません。
ただ美味い、だけじゃない。
出汁の風味のように、奥深さを感じる作品でした。
ごちそうさまでした。