封印その肆「修理したい記憶」

依頼の骨傘を倒して数日が経過した。守護郎は神社(自宅)に帰り滝山火山で修行をし技の鍛錬に励んでいた・・・。

守護郎「ふんっ!、ふんっ!ふんっ!」ブン!ブン!ブン!

修行する守護郎の後ろから足音が来る・・・

???「お兄ちゃん!」

守護郎「?、神奈美(かなみ)!どうした?」

神奈美「ナダキ様がご飯出来たから修行を中断して昼飯にするよって・・・」

守護郎「そうか、分かった・・・。」

数刻後・・・封気神神社・居間・・・

守護郎と神奈美「御馳走様様でしたー♪」

二人の食べ終えた笑顔を見る豊穣神ナダキ・・・

豊穣神ナダキ「御馳走様と・・・。守護郎、朗報よ。」

守護郎「御先祖様、朗報とは一体・・・?」

豊穣神ナダキ「五匹目の神獣・・・習獣期間が終わってこっち来るわよ!」ウィンク♡

守護郎「本当ですか!じゃあその五匹目が来れば御先祖様の秘術五つの神獣を纏う絆の陰陽師。五大融合人獣その名も五獣神・神主」

豊穣神ナダキ「ふふっ、あなた(天中郎(てんちゅうろう))から繋がれた秘技が使われるのも後少しね・・・」

二人が話してる中、嘆きの水晶から光が・・・

守護郎「あ、嘆きの水晶が光ってる!勝也くん、何かあった?」

勝也「守護郎くん!こっち来られる?」

OP剣の舞人

封印その四「修理したい過去」

封気神神社には封気神家を中心に東西南北と別れその霊退の四族がいる。中央に福寿の不死鳥の像を置く封気神家とし東に邪気喰いの獅子舞の像を置きその先に祈祷師の天滅家(きとうしのてんめつけ)、西に招金の投猫の像を置きその先に仏の豪満寺家(ほとけのごうまんじけ)、南に恋愛の愛狐の像を置きその先に巫女の処女家(みこのおとめけ)、北に開運の呼龍の像を置きその先に僧の断家(そうのだんけ)守護郎が神獣外装する時の地面の紋章は上から見た封気神神社の陰陽一族の場所と神獣の紋を示している

神奈美「行ってくるのお兄ちゃん?」

守護郎「うん、勝也くんがウエスタンタウンで妖怪を見かけたって情報がきたから確認してくる!」

封気神兄妹が話す中神獣の一体が・・・

???「守護郎!アタシも連れてってくれな〜い?」

守護郎「愛狐(めこ)!」

声の正体は五大神獣の一体恋愛の愛狐(れんあいのめこ)

???「駄目ですよ愛狐、僕達神獣は必要以外の行動は禁止されています!」

愛狐「何よ"呼龍"つれないわね・・・」

愛狐の意見を一蹴するのは四匹目の神獣、開運の呼龍(かいうんのこりゅう)

呼龍「豊穣神ナダキ様の命により召音以外での行動はナダキ様の許可が降りなくては不可能です。ましてやこの封気神神獣の透壁門を越えられませんし・・・」

豊穣神ナダキ「いいよ!」グッ!

呼龍「ほらナダキ様もこうおっしゃられ・・・えー!」ギョックリ!

豊穣神ナダキ「この前みたいに妖怪が不条理に強くなって襲ってくるから最低一匹でも護衛を付けておかないと」オシジャアシュゴロウトイッテキマース

呼龍「ナダキ様!あまり神獣を人に見せる者ではないですよ!」

豊穣神ナダキ「でももう守護郎と愛狐行っちゃったわよ?」

呼龍「え・・・えええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーー!」

驚く呼龍と惚けるナダキを置き去りにしながら守護郎と愛狐はウエスタンタウンに進む・・・

守護郎「・・・さてもうちょっとで着くはず・・・」

愛狐「楽しみわね〜ねー鳴狐(なこ)」

愛狐の服の右胸部分のの内側から

鳴狐「相変わらず愛狐は興味津々・・・」

〜一方その頃妖魔帝王冥界国・・・

がしゃどくろ「くかぁ〜」グッスリ

蛇女「全く・・・失敗続きで頑張ってると思ったら・・・何呑気に寝てるのじゃ・・・」バシヒィン

寝てるがしゃどくろを蛇鞭でぶっ叩く

がしゃどくろ「あいた!?な、何をする蛇女!?」

蛇女「お前が行かないなら妾が行くが・・・」

がしゃどくろ「あ、別に良いが配下は蘇っておるのか?」

蛇女「・・・ああ、これ蛇尾噛輪(だびかみりん)」パンパン

地面にを高速で這いずり回るベビの輪が近づき・・・

蛇尾噛輪「蛇姫様、お呼びでしのうか?」ガシャ?ヒメ?

蛇女「蛇尾噛輪、妖魔帝王ヨウマ様は封印が解け切ってないしかし人間の嘆き・苦しみ・憎しみ・怨み・妬み・卑屈・怠惰・澱み・絶望、9の負の感情を集めれば陰陽師の封印が弱まりやすくなり解けやすくなる。」

蛇尾噛輪「成程つまり人間を困惑させて負の感情を取りまくれば良いのですね?」

蛇女「そうじゃ、しかし問題が一つ・・・」

蛇尾噛輪「大体考えはついておりますが陰陽師の一族でしのうか?」

蛇女「そうじゃ察しが良い封気神家の血筋がまだおるのじゃ!」

がしゃどくろ「蛇女、こいつなんか自分の尻尾を噛んでおるんがしゃ・・・」

蛇女「元々じゃ、蛇尾噛輪人間を困惑させるついでに封気神家を殺せ・・・」

蛇尾噛輪「は、姫の仰せのままに・・・」

〜戻って人間界

守護郎「さて着いた・・・」 

愛狐「ここがウエスタンタウン・・・!」

鳴狐「かなり西洋な所だな・・・」

勝也「あ、来た!」

哪吒薇「お待ちしておりましたぞ守護郎様・・・とそちらは?」

守護郎「神獣の一体、恋愛の愛狐とその番(つがい)鳴狐」

愛狐「初めましてー貴方達の事は守護郎から聞いているわ〜」

鳴狐「こんにちは」

守護郎「そうだ勝也くん、妖怪は?」

勝也「そうそう確かここから南西南の方角に蛇の輪の様な奴が空を飛んで至って情報が・・・」

守護郎「蛇の輪・・・ええっと確か古文書に・・・確か・・・」

守護郎が考えてるその時・・・守護郎の持つ豊穣の水晶が光り・・・

水晶の声「守護郎、恐らくそれは蛇女の配下妖怪蛇尾噛輪ね」

守護郎「御先祖様!」

勝也「御先祖様?」

豊穣神ナダキ「蛇の尾を噛み輪の姿をしている妖怪わね」

守護郎「御先祖様・・・何故水晶を出して手を翳していないのに聞き取れているんですか?」

豊穣神ナダキ「神の耳は遠くも聞こえるのよ・・・ってきゃ」ドカッ

呼龍「愛狐!、話の途中で勝手に行かないで下さいよ!」

守護郎「呼龍!」

愛狐「げ!五月蝿いのが来た!」

呼龍「・・・聞こえてますよ!」

勝也「・・・あのーすみません!呼龍さん・・・貴方の事は守護郎くんから聞いてないのでまず自己紹介を・・・」

呼龍「ああ、すみません!僕は4体目の神獣開運の呼龍!」

守護郎「ごめんね呼龍は本当はいい奴なんだけどあの水晶会話の後多々あって少し切れ気味なんだ!」

豊穣神ナダキ「そうな事より早く妖怪を退治しちゃいなさい!」

守護郎「そうだった!」

〜封気神神社〜

豊穣神ナダキ「・・・全く守護郎もまだまだとろいわね」

呼龍「ナダキ様、さっきも同じ事を言いますが神獣をあまり他人には見せびらかすものではありませんよ・・・下手をすれば敵に餌を撒いているのと同じです」

豊穣神ナダキ「ふわぁ〜、お洗濯物干さなきゃ・・・」

呼龍「ナダキ様!」

〜戻ってウエスタンタウンから南西南・紅蓮の炎山"クリムゾンマウンテン"〜

愛狐「・・・暑い〜」アセダク

守護郎「此処に蛇尾噛輪が?」

勝也「そうだけど・・・」

鳴狐「しかしここ」

哪吒薇「ええ」

全員「暑い!」

愛狐「何よ此処熱帯地獄じゃない!」

全員がそう思う中守護郎が何かに気づき・・・

守護郎「・・・?ねぇ、あの麓に誰かいない?」

愛狐「何かいるわね少年が・・・」

鳴狐「お弁当を食べてる?こんな熱烈な環境で?」

勝也「あれって確か・・・、那茂羅さんの友達の士奴貂姫軻多夫尊(しめてんきかたふそん)!」

哪吒薇「こんな所で食べ物を食べたら温度変化で食中毒になってしまいますよ!」

守護郎「確かに其方も心配だけど・・・あれ近くにもう1人いる・・・!?あれって勝也くんのお姉さん!?」

勝也「始奈妹お姉ちゃん!?」

哪吒薇「始奈妹(しなめ)嬢様!?何故此処に?」

愛狐「!、守護郎あれ!」

守護郎「?、あれは蛇尾噛輪!?しかも軻多夫尊さん近くに!」

〜少し遡って守護郎達が来る前・・・クリムゾンマウンテン・麓〜

軻多夫尊「この山で昼飯を食うのは良い・・・」

一人寂しくご飯を食べてる軻多夫尊

軻多夫尊「あれから4年も経ったのか・・・」

軻多夫尊は自身の過去にあった出来事を想像し手が止まった

軻多夫尊「父さん・・・」

???「誰か登っているから来てみればまた君こんな所で一人で食べてたの?」

声の主は鵬苑姫始奈妹

軻多夫尊「(鵬苑姫の令嬢)・・・始奈妹ちゃん・・・」

始奈妹「まだ抱え込んでいるの?あの日の事・・・」

軻多夫尊「・・・」

〜軻多夫尊の回想・約4年程前〜

クリムゾンマウンテン麓の下河・響河(きようがわ)

軻多夫尊「父さん!」

軻多魏李(かたぎり)「おお夫ーちん(ふーちん)連れたか?」

(軻多夫尊)あの日僕と父さんは休日の日響河に来ていた・・・母さんは街への買い物で来れなかった

軻多夫尊「お魚取れたよ〜!」

軻多魏李「おお!鰯か!今夜は良い刺身が食えそうだ!」

軻多夫尊「母さん喜ぶね!」

士奴貂姫親子が釣りで喜ぶ中・・・

軻多魏李「?、なんだ・・・湖が・・・。」

軻多夫尊「父さん湖の中に何かいるよ!」

軻多夫尊がそう言うと湖から細長い'何か'が飛び出してきた

細長い蛇「フシュルルルル・・・ニンゲンノナゲキ・・・キキタイ」

そう言うとその蛇は口から紫の息を吐いた

細長い蛇「吐寄蛇・血毒霧(はきへびちどくきり)!!」ププパパパパ

軻多魏李「逃げるぞ!軻多夫尊!」

軻多夫尊「うん!」

細長い蛇「幻術・化仮隠霊(げんじゅつばけがくれ)」

(軻多夫尊)河から出てきた化け物に怯え僕と父さんは釣り道具を置いて逃げた・・・その夕方だった

軻多夫尊「逃げ切れたかな?」

軻多魏李「・・・いや、何か変だ!」

軻多夫尊「え?」

軻多夫尊の背後からさっきの蛇が出て来て

細長い蛇「ワタシノ'幻術'ヨ」

軻多魏李「軻多夫尊!危ない」ドカッ

細長い蛇「蛇回込・血毒噛魅(へびまわりこみちどくがみ)」カジィ

軻多魏李「ぐあぁっっっ!」

軻多夫尊「父さん!」

軻多魏李「逃…げ…ろ…!」ドサッ

軻多夫尊「父さん…父さん!」

細長い蛇「サアナゲケクルシメオマエハジブンデカゾクヲマキコンダ!」

軻多夫尊「父さん!しっかりして・・・!」

細長い蛇「ワタシハダビガミリン(蛇尾噛輪)、ヒトヲマドワスアヤカシダ・・・」

軻多夫尊「蛇尾噛輪…?」

蛇尾噛輪「ソノドクワワタシヲタオサナイトエイエンニナオルコトハナイヨヒシャダシャクシャ・・・」

(軻多夫尊)そう言うと蛇尾噛輪は軻多夫尊の前から消えた

Aパート終了

軻多夫尊「あの後父さんは病院に運ばれて行った・・・しかし今日まで昏睡している。母さんや保安官さん達にはあの日あった出来事を話したがアヤカシと言うものを信じてはくれなかった・・・母さんは僕が父さんを身代わりにしたと盲信している・・・」

〜軻多夫尊回想・3年前〜

多夫奈(たふな)「何してるの・・・父さんの真似事?」

軻多夫尊「・・・」ガチャガチャジジッジジッ

(軻多夫尊)あの後僕は父さんの仕事を受け継いで部品の作成や修復を専門書や父さんの書いたメモを参考にして間に合わせた

多夫奈「あんたが出来るとは思えないけどね・・・」

(軻多夫尊)あの日他に目撃者がいなかった疑うのも無理は無いよね・・・俺が弱いばっかりに

〜3ヶ月後〜

(軻多夫尊)俺は飯や自分の事は自分でするようになった。ある日クリムゾンマウンテンの麓でお弁当を食べたいた時・・・

???「ねぇ、君はどうしてこんな所でお弁当を食べてるの?」

軻多夫尊「・・・誰だ?」

???「私は鵬苑姫始奈妹!」

軻多夫尊「鵬苑姫・・・あの富豪か・・・その令嬢が何の要だ?」

始奈妹「なんでそんな暗い顔をしてるの?」

軻多夫尊「金で他人を黙らせるような富豪家に話す戯言なんて無いよ・・・」プィッ

始奈妹が怒り・・・

始奈妹「富豪は金の無駄遣いするためにあるんじゃない!」

軻多夫尊「!?」ビクッ

始奈妹「富豪は領民の悩みを聞いて助けてあげるが本領よ!」

軻多夫尊「・・・聞く?助ける?細長い蛇の件はほったらかしにする富豪が?」

始奈妹「・・・どう言う事?」

(軻多夫尊)僕は始奈妹にあの日あった事を全て話した

始奈妹「・・・そう1年以上前にそんな事がでも君はその蛇を見たのね?」

軻多夫尊「・・・お前に何が分かるんだ?」

始奈妹「分からない!、でも何も無いなんてありえないじゃ無い?」

軻多夫尊「?」

始奈妹「今は無くともいつかは見えてくるものはあると思うわよ」

軻多夫尊「何だそれ馬鹿馬鹿しい・・・」

始奈妹「これからは一緒に食べてあげるからまた会おうよ!」

軻多夫尊「・・・は?」

始奈妹「じゃあね」

軻多夫尊「おい!・・・何だったんだあの子」

ただ帰る始奈妹の後ろを見る軻多夫尊

軻多夫尊「・・・「いつかは見えてくる」・・・か・・・」

〜戻って現代〜

軻多夫尊「(あれから結局あの蛇の手掛かりはなしか・・・)」

始奈妹「ねえ軻多夫尊もしも君の見た蛇を倒せる人がいるとしたら信じる?」

軻多夫尊「?、どう言う事だ・・・」

始奈妹「もしも君が見たのが'妖怪'だとしたら・・・手掛かりが無いのはそう言うことかも・・・」

軻多夫尊「妖怪?馬鹿馬鹿しいだいだいそんなものは昔の人の勘違いが元となって・・・」

軻多夫尊は始奈妹の言葉に少し信じがたい事があった

軻多夫尊「(もし妖怪が実在して普段は見えないのだとしたら・・・もし人を怖がらせるだけに姿を見せるとしたら・・・勘違いとも言いづらい・・・)」

少し考えて軻多夫尊は・・・

軻多夫尊「・・・一回だけだ」

始奈妹「え?」

軻多夫尊「一回だけ信じてやる・・・もしそれで見つからないならそれまでだ・・・」

始奈妹「・・・ありがとう」

落ち着いた二人の仲、その目の前から

蛇尾噛輪「・・・ふふふふふ」

軻多夫尊と始奈妹「!?」

蛇尾噛輪「初めまして私は蛇尾噛輪という蛇の妖怪・・・?お前は・・・ほうそうか!あの時の小僧か?よく大きくなったものだ・・・」

軻多夫尊「・・・お前!」

始奈妹「あれが!?君の言ってた細長い蛇!?」

軻多夫尊「ああ、絶対許さないぞ蛇野郎・・・よくも父さんを!」

蛇尾噛輪「そんなに父親のところに行きたいなら送ってやる」フホォォォォォ

軻多夫尊「まずい!血毒霧だ!逃げるぞ!」

始奈妹「うん!」

蛇尾噛輪「吐寄蛇・血毒霧」ブッ

蛇尾噛輪が辺りを毒霧に変える

蛇尾噛輪「ほう避けたかだがいつまで避けられるかな?」

守護郎「子神・大断回斬」シュパシュパシュパシュパ

蛇尾噛輪「!?いでででででででででででででででで!」スパザクスパザクスパザクスパザクスパザクスパザク

蛇尾噛輪「これは子神!?まさか封気神家の当主!?」チラッ

守護郎「・・・」シュタッ

軻多夫尊「!?アイツこの前那茂羅といたええっと・・・封気神・・・何だっけ?醜郎(しころう)?それとも痔誤凰(じごろう)?どれだっけ?」

始奈妹「守護郎くん!?」

勝也「始奈妹お姉ちゃん!」

哪吒薇「始奈妹お嬢様!」

始奈妹「勝也、それに爺やどうしてここに?」

哪吒薇「それはこちらの台詞で御座いますぞ!お嬢!」

守護郎「愛狐!みんなを安全な所に!」

守護郎がそう言うと巨獣変化した愛狐が現れて

愛狐「任された!みんなこっちこっち!」

哪吒薇「説明は後ですあの巨獣に乗ってこの山を降りましょう!」

始奈妹「分かった!行こう軻多夫尊・・・あれ?」

勝也「軻多夫尊さんが居ない?」

哪吒薇「一体何処に?」

愛狐「待ってる時は無いわ守護郎がその子助けてくれると信じて私達は下山するわよ!」

そう言うと愛狐は始奈妹達を乗せ山を降りた。

守護郎「・・・さて山の景色を穢すなんて罰当たりな事をするね?」

蛇尾噛輪「まさか蛇女様が始末しろと命じられた獲物がわざわざこっちにやって来てくれるとわねお陰で探す手間が省けた・・・」

守護郎「(やはり凪媠樹様の言った通り蛇女の仕業か・・・どうする?愛狐は今呼べないし・・・仕方ない呼龍を呼ぶか・・・)」スッ

守護郎は小鐘を取り出し・・・

守護郎「来い!豊穣神ナダギに認められし神獣・開運の呼龍(かいうんのこりゅう)!」カンカンカンカン

呼龍「やれやれ私の出陣(でばん)ですか・・・」

〜クリムゾンマウンテン(愛狐サイド)〜

始奈妹「今の音は鐘?」

愛狐「守護郎が呼龍を呼んだようね」

鳴狐「今回は出番は無さそうだ…」

〜クリムゾンマウンテン(守護郎サイド)〜

守護郎「豊穣神に認められし神獣よ我にその身を纏え!」

地面の(守護郎から見た)北側から気の文字が浮かび

守護郎「纏え、神獣・開運の呼龍(かいうんのこりゅう)!」

そういうと呼龍が守護郎に向かい姿を変え守護郎に纏ったその纏った姿は龍の柄がある陰陽師装束、龍の鱗が付いた付け腕脚甲冑、龍の足を模した爪槍付き靴、龍の兜、バイザーの様な包帯、龍を型取った宝緑石の付いた開放錫杖、腰に開運と描かれた龍の帯

蛇尾噛輪「それが噂の神獣外装か・・・面白い!」

守護郎は蛇尾噛輪に向かって開放錫杖を向ける

守護郎「龍の波動」ブォン

蛇尾噛輪「吐寄蛇・血毒弾」ブッウ

互いの攻撃がぶつかり合うその岩の背後で

軻多夫尊「アイツあの蛇と戦ってるというかあの姿は何だいきなり小さい鐘を小槌で鳴らしたと思ったら龍みたいなのが来るし地面に変な紋章みたいなのが出るし何なんだアイツは・・・!」

守護郎「木流風呼(もくりゅうふうこ)!」

蛇尾噛輪「ぐぉ!?こんな竜巻など・・・効かぬわ!」

守護郎「弾き返した!」

呼龍「ならこれはどうでしょう?」

蛇尾噛輪「!」

呼龍「龍調呼牙(りゅうちょうこが)!」カブッ

蛇尾噛輪「ぐお!?くそぉーちょこまかと小細工を・・・」ヒリヒリ

守護郎は龍の様に飛び・・・

守護郎「昇龍・運開起(のぼりりゅううんびらき)!」シュッ

蛇尾噛輪「ぐっ!(これはまずい・・・!)」

蛇尾噛輪は空から落ちた

軻多夫尊「落ちた・・・今なら僕でも攻撃出来る!アイツを倒せるこの時の為に作っておいたこいつで・・・!」

軻多夫尊は鎖鉄球斧を背中の鞄から取り出した・・・

守護郎「よし、今のうちに・・・?何だ何か来る・・・!」

鎖鉄球斧を振り回しながら蛇尾噛輪に近づく軻多夫尊

軻多夫尊「父さんの仇討ちだ!」ブンブンブンブンブンブンブンブン

守護郎「何だあれ?鉄球に見えるけど・・・」

呼龍「・・・どうやら鎖に繋がれた四方の斧が独自回転をして鉄球に見える様ですね、すごい技術だ・・・!」

軻多夫尊「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!」ブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブン

蛇尾噛輪「!?」

軻多夫尊「球丸・蚊柱!」ブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブン

蛇尾噛輪「蛇罠抜け!(へびわなぬけ)」ニュルブチッ

軻多夫尊「!?避けた何処へ・・・」

軻多夫尊が見回すと蛇尾噛輪はもういなかった

軻多夫尊「・・・くそー!あともう少しで父さんの仇を討つことが出来たのに・・・くそぉぉぉーーーーー」ゴチィーン

軻多夫尊の怒りと共に振り落とされた鉄球が地面を抉った

〜クリムゾンマウンテンから東北方面ミシニディア花園〜

蛇尾噛輪「ハァ・・・ハァ・・・何と言う威力だ回避したはずがここまでの威力とは・・・」

地面を潜って逃げて来た蛇尾噛輪は軻多夫尊に抉られた腹部を押さえていた・・・

蛇尾噛輪「あの小僧・・・絶望を与えて負の感情を取ろうと思ったが気が変わった殺す!!!封気神家の当主よりもあの小僧が先だ!」

〜クリムゾンマウンテン〜

蛇尾噛輪を逃がして落ち込む軻多夫尊

守護郎「解術・人獣除退」

守護郎は軻多夫尊に近づき・・・

軻多夫尊「・・・何だよ」

守護郎「えっと・・・軻多夫尊さん?だったかな?あの妖怪と何かあったんですか?」

軻多夫尊「お前なんかに話すものはない」

そう言うと軻多夫尊は守護郎の前から去る

守護郎「ちょ、ちょっと!」

呼龍「守護郎乗りなさい」

守護郎は呼龍に乗り軻多夫尊についていった

〜テートン・ウエスタン〜

軻多夫尊は幼馴染いる那茂羅の店に向かった

那茂羅「いらっしゃ・・・軻多夫尊!」

杏輝姪「!あら?あんたが来るなんて久々ね」

軻多夫尊「那茂羅、オレンジジュースくれ・・・」

始奈妹「軻多夫尊!無事だったのね!」

軻多夫尊「始奈妹ちゃん・・・どうしてここに?」

始奈妹「勝也がここに居れば守護郎くんが来るって思って」

〜テートンウエスタンの外〜

勝也「守護郎くん!」

空から呼龍に乗って降りてくるのを見つける勝也と哪吒薇と愛狐と鳴狐・・・

愛狐「あら「目立つな」って言っておきながらこの街に来たの?」

呼龍「・・・お黙りなさい守護郎の危機だったんですよ!」

愛狐「へぇ〜それが理由になるのかしら?」

守護郎「二人ともそれよりも逃げた蛇尾噛輪を探さないと」

勝也「え、逃げられちゃったの?」

守護郎「う、うん」

呼龍「軻多夫尊という少年の邪魔が入ってしまい・・・」

軻多夫尊「悪かったな邪魔して・・・」

背後からの軻多夫尊の言葉に皆驚く

守護郎「軻多夫尊さん!何処へ?」

軻多夫尊「・・・付いてくるな」

守護郎「・・・え?」

軻多夫尊「今は一人で居たいんだよ・・・じゃあな死後朧(しごろう)」

那茂羅「ちょ、ちょっと軻多夫尊!」

杏輝姪「はぁ、相変わらず引っ込み思案ね・・・」

始奈妹「というか守護郎くん何だけど・・・」

守護郎「那茂羅さん!、杏輝姪!、始奈妹さん!」

那茂羅「守護郎久しぶりねす!」

みんなが団欒と話す仲向こうから

江戸丸「皆さ〜んどうもお集まりで〜?」

守護郎「あ、江戸丸?」

江戸丸「守護郎の旦那ァ!クリムゾンマウンテンになんか蛇みたいな奴がいるという情報があって旦那を探してました!」

呼龍「守護郎彼は?」

守護郎「そうか三人は初めてだったね彼は江戸丸!僕たちの助っ人さ」

江戸丸「江戸丸ですぜぇ!その二体は神獣ですかい旦那ァ?」

守護郎「うん愛狐と呼龍」

江戸丸「獅子舞と投猫は今日来ていないんですね?」

守護郎「うん・・・」

江戸丸「どうしたんですか旦那ァそれに皆も落ち込んで・・・?」

那茂羅「ちょっとその蛇と軻多夫尊についてね」

江戸丸「軻多夫尊ってこの前の那茂羅の幼馴染ですかい?」

那茂羅「そう」

守護郎「そういえば軻多夫尊さん蛇いや蛇尾噛輪に異様に執着してたけど何か知ってるの?」

杏輝姪「・・・うんアイツの過去に関係しているの」

始奈妹「・・・話すわね実は・・・」

〜同時進刻回想(軻多夫尊)〜

軻多夫尊「・・・父さん」

那茂羅「4年程前軻多夫尊のお父さんは蛇尾噛輪の毒を喰らって今もなお昏睡状態ねす・・・」

守護郎「!大丈夫なのその人?」

杏輝姪「軻多夫尊のお父さんはまだ心臓は止まっていないけど意識は全く・・・」

始奈妹「・・・軻多夫尊はお母さんや保安官の人達には説明したんだけど蛇尾噛輪は結局見つからなくてそれどころかお母さんは軻多夫尊がお父さんを盾にしたとか根拠の無い盲信をして・・・」

守護郎「・・・!?」

江戸丸「え?、根拠も無いのに自分の子供を疑ったんですかい?」

那茂羅「その後軻多夫尊はお父さんの代わりに専門書やメモを見て何とか3ヶ月で覚えきって工場を繋いでいるんねすが夜も寝ずで・・・」

守護郎「・・・そうだったんだ・・・」

愛狐「相容れないわね」

呼龍「それであの少年は心を閉ざしてしまったのか・・・」

那茂羅「・・・そうねす」

守護郎「呼龍!軻多夫尊を追いかけよう流石に危険すぎる!」

那茂羅「守護郎俺達一緒にいいねすか?」

杏輝姪「幼馴染一人見殺しにするわけにはいかないわ!」

始奈妹「お願いします!」

守護郎「分かった!」

勝也「ええ!、お姉ちゃん危険だよ!」

始奈妹「私より年下の勝也が言えた事でと無いでしょ」

哪吒薇「・・・お嬢様どうかご武運を・・・!」

勝也「爺や?」

哪吒薇「ここは守護郎に任せてみましょう」

愛狐「私は勝也の坊ちゃんといるから見つけたら鳴笛を吹いてね?」

呼龍「守護郎、獅子舞と投猫を呼んだ方が・・・」

守護郎「そうだね相手が何するか分からない以上守り手を増やしておかないと」

そう言うと守護郎は笛と鈴を取り出し鳴らした

守護郎「来い!豊穣神ナダキに認められし神獣達よ!」

遠くから二体の神獣が駆け寄る

獅子舞「おいおい愛狐を連れてったんじゃ無かったのか?」

投猫「まぁ暇だったから来てやったにゃ〜♪」

守護郎「よしみんな、蛇尾噛輪と軻多夫尊さんを追いかけるよ!獅子舞僕に乗り移れ」

獅子舞「おうよ!」スッ

獅子舞は守護郎に憑依した

守護郎(獅子舞)「取り敢えず蛇野郎を追いかければいいんだな?」

勝也「うわぁ何それ凄い!」

江戸丸「そんな事も出来るんですか旦那ァ!」

杏輝姪「とにかくアイツ追っかけて蛇をぶっ飛ばさないと!」

〜数分後ミシニディア花園〜

軻多夫尊「ここは花園か・・・これはラフレシア・・・!?」

軻多夫尊は腐ってラフレシアに驚いた

軻多夫尊「・・・ハァ、そこに居るんだろ?・・・なぁ蛇尾噛輪・・・」

軻多夫尊の言葉に応えるように蛇尾噛輪が姿を現す

蛇尾噛輪「へへへ、待ってたよ小僧・・・腹を抉られたお返しにお前の命を頂こう・・・」

軻多夫尊「父さんの仇・・・ここで討つ!」

蛇尾噛輪「やってみろお前の技は見切っただか少し遊んでやる来い!妖魔共!」

蛇尾噛輪の掛け声と共に中妖魔達が地面から湧きめいた

弱妖魔「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」「ヨワー」

中妖魔「チュチュウ」「チュチュウ」「チュチュウ」「チュチュウ」「チュチュウ」「チュチュウ」「チュチュウ」「チュチュウ」「チュチュウ」

軻多夫尊「雑魚が・・・まとめて片付ける」

軻多夫尊は鎖鉄球斧を振り回し・・・

軻多夫尊「斧払・死神鎌(おのはらいしにがみかま)!」

瞬く間に妖魔達を消し払う軻多夫尊

蛇尾噛輪「ほうやるな・・・(いいぞその調子だ近づけ子蛇よ)」

軻多夫尊「・・・(あいつ・・・何をそんなに落ち着いて居るんだ?まるで自分がもう勝ったみたいに)」

蛇尾噛輪涼しい顔の不気味さに軻多夫尊は違和感を覚える

軻多夫尊「首鶏・斬路鎮(くびとりぎろちん)!」

蛇尾噛輪「ぐぎゅ!?」

軻多夫尊「このまま首をぶった斬る!」

蛇尾噛輪「・・・」ニィ

軻多夫尊「・・・!?」ガブッ

軻多夫尊の足元に小さい蛇が現れその脛に噛みつき

軻多夫尊「な、こ れ は・・・」グラッ

???「あはは残念だったわね」

軻多夫尊「だ、誰だ?・・・!」

蛇尾噛輪「この御方は我ら蛇妖怪の中でも頂点の御方・・・超上級妖怪兼真毒蛇妖怪蛇女(へびめ)様であるぞ!」

蛇女「ふふふ、アタシの子供、子蛇(しじゃ)の毒は♡」

軻多夫尊「仲間が・・・いたのか・・・」ハァ・・・ハァ・・・

蛇女「アタシの可愛い配下を消さないでちょ〜だい?ただでさえ封気神家の当主でも恐ろしいのにあんたみたいな奴が増えると更に面倒になるのよ」

〜同時刻守護郎達〜

呼龍「!、軻多夫尊くんと蛇尾噛輪はこの先です!」

守護郎(獅子舞)「おいなんかもう一つ匂うぜとんでもねぇくらい強いのが!」

那茂羅「!?蛇の妖怪にもう一人いるねすか!」

杏輝姪「軻多夫尊が心配だわ!」

呼龍「!、いました!」

守護郎(獅子舞)「先行くぜ!」サッ

呼龍「ちょっと!」

呼龍を無視して守護郎と獅子舞は先に降りた

〜戻って軻多夫尊〜

蛇女「さ〜て可愛がってやるか・・・♡」

蛇尾噛輪「全く・・・相変わらず好きですねそれ」

蛇女「たっぷり全身をしゃぶりとり腹の中で溶かして栄養にする私の楽しみでこれ以上は無いわ♡」

軻多夫尊「・・・(まずいどうすればいいんだ・・・)」

倒れる軻多夫尊に近づく蛇女と蛇尾噛輪・・・

軻多夫尊「(くそっ、目の前に父さんの仇がいると言うのに!、やっぱり僕は何も出来ないのか!?)」

蛇女「さてと、頂ま〜す♡」グバァァァ

蛇女が口を開いた瞬間・・・

守護郎と獅子舞「させるかぁ(よ)!」ドカッ

守護郎と獅子舞が蛇女と蛇尾噛輪に飛び蹴りをかます

蛇女「ごぎゃ!?」

蛇尾噛輪「どはぁ!?」

蛇女と蛇尾噛輪は吹っ飛ばされる

軻多夫尊「・・・!お、お前は封気神朱郎(しゅろう)!」

那茂羅「守護郎ねすよ!軻多夫尊」

杏輝姪「心配かけないで頂戴!」

始奈妹「よかった軻多夫尊・・・」

軻多夫尊「お前ら何で・・・?」

那茂羅「幼馴染だからに決まってるねすよ!」

守護郎「軻多夫尊さん大丈夫ですか?」

江戸丸「旦那ァコイツの左脚の脛に噛まれた後があるでぇ!」

守護郎「獅子舞!」

獅子舞「邪気・解毒!」ガブ

軻多夫尊「い"っ!?」

獅子舞「解毒完了だ!」

息をつく軻多夫尊に守護郎は・・・

守護郎「軻多夫尊さん僕はこう言う事に上手く言えそうに無いけど・・・悩み事あるなら一人で悩まなくてもいいと思うよ」

軻多夫尊「・・・」

守護郎「ナダキ様言ってた、一人だけで悩む事は自分を追い詰める事になるって・・・」

獅子舞「おい、向こうが立ち上がったぞ!」

蛇尾噛輪「おのれ封気神家の当主!」

蛇女「封気神家の当主が〜!よくもアタシの食事を〜!!!」

守護郎「お前か・・・獅子舞が感じた強い気配の正体は・・・」

そう言うと守護郎は鳴笛を取り出し・・・

守護郎「来い!豊穣神ナダギに認められし神獣・恋愛の愛狐(れんあいのめこ)!」フィーーーーーーー

愛狐「待ってました!」

守護郎「豊穣神に認められし神獣よ我にその身を纏え!」

地面の(守護郎から見た)南側から恋の文字が浮かび

守護郎「纏え、神獣・恋愛の愛狐(れんあいのめこ)!」

そういうと愛狐が守護郎に向かい姿を変え守護郎に纏ったその纏った姿は狐の巫女装束、碗脚に恋の勾球、狐を模したフード(頭巾)、腰に恋愛銃二丁

蛇女「コロコロコロコロ変わりやがって蛇尾噛輪!やるじゃ!」

蛇尾噛輪「はっ!」

呼龍「守護郎、乗りなさい!」

守護郎「うん!」

そう言うと守護郎は呼龍に乗り腰の二丁恋愛銃を構えた

呼龍「おそらく強い方の蛇女(へびおんな)はナダキ様のおっしゃられた蛇女(へびめ)と思われます!」

守護郎「敵将の一角が!?」

愛狐「敵将の一角だろうと倒せば問題ない!」

守護郎「そうだね・・・」カチャ・・・

〜地面にて〜

那茂羅「うわぁ!小さい蛇が沢山いるねす!」

杏輝姪「全部消してやるか!令嬢!、あんたは軻多夫尊抱えて隠れてなさい!」

始奈妹「分かった!」

獅子舞「お〜しいっちょやるか!」バキポキ

投猫「上は3人に任せておいやるかにゃ〜♪」

〜天空〜

守護郎「お花畑に酷い事して絶対許さない!」

蛇女「へっ、そんなこけ脅しには騙されのじゃ!」

蛇尾噛輪「吐寄蛇・血毒霧!」

守護郎「喰らうか、霊退御払棒!」

守護郎霊退御払棒の端に恋の勾球をつけて中心を軸に回転させた

守護郎「初恋・鬨敵風(はつこいときめきかぜ)!」ギュイィーン

蛇尾噛輪「回転で振り払っただと!?」

守護郎は霊退御払棒をしまい・・・二丁恋愛銃を構えた

呼龍「撃て!」

守護郎「恋の乱れ撃ち!」パパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパ

蛇尾噛輪と蛇女「あいてててててててててててて!!」ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカ

呼龍「全弾命中!」

圧倒的連射力に成す術無く落ちてゆく蛇尾噛輪と蛇女

蛇尾噛輪「ガハッ!」ドサッ

蛇女「どえっ」ドシーン

二匹の妖怪は地面に激突した

守護郎「・・・」シュタッ

蛇尾噛輪「・・・」クルクルクルクルクルクルクルクル

蛇尾噛輪は頭を打ったため野垂れ込んでいた

愛狐「そろそろケリつけましょ!」

守護郎「そうだね!」

守護郎は蛇尾噛輪と蛇女に向かって恋愛銃を構えた霊退力を込めた

守護郎「愛炎・成寿(あいえんじょうじゅ)!」ボガ~ン

蛇女「!?」シュタッ

蛇尾噛輪「・・・?!ぐわぁぁーーー」ドカァーーーン

弾丸は直撃し蛇尾噛輪を倒した

那茂羅「守護郎こっちは片付いたねす!」

蛇女「おのれ!」

守護郎達「!」

守護郎「やっぱり避けてたか」

蛇女「あんなのに容易く当たるほどアタシは間抜けじゃないのじゃ!」

蛇女はそういうと指を鳴らし

蛇女「来いアタシの可愛い子蛇達!」

呼ばれた子蛇達は倒れた蛇尾噛輪に噛みつき毒を注入した

蛇尾噛輪「!?うおおおおぉぉぉぉぉーーーーーー!」

蛇尾噛輪が目覚め巨大化した

杏輝姪「嘘!骨じゃ無くても巨大化するの?!」

蛇女「巨大化はがしゃどくろの専売特許ではないのじゃ!蛇尾噛輪!後は好きに暴れろ!」

蛇尾噛輪「は!仰せのままに!」

守護郎「・・・愛狐!」

愛狐「はいは〜い」

守護郎は地面に子神達を置き魔法陣のような神紋を模った

守護郎「豊穣神よ神獣に大きなる力を舞緒満勢依満悪妖退散・愛貫(どおまんせえまんあくようたいさんあいかん)

愛狐と鳴狐の体が地面の神紋を通じ巨大化した

守護郎「ハッ!」シュッ

守護郎は飛んで愛狐の心に入った

蛇尾噛輪「ただ毒を吐き散らかすのが私の取り柄と思うなよ!幻術・化仮隠霊!」

蛇尾噛輪は体を回転させ周囲を操った

守護郎「これは幻術!?蛇尾噛輪が消えた・・・!」

〜那茂羅達〜

那茂羅「何ねすかこれ!?」

獅子舞「気を付けろこれは幻術だ!」

始奈妹「これって軻多夫尊が言ってた・・・あの蛇の幻術・・・!」

〜戻って守護郎〜

蛇尾噛輪「どうだ?これは見破れまい」

守護郎「・・・」スッ

守護郎と愛狐は目を閉じた

蛇尾噛輪「なんだやけに諦めがいいなまぁいい思いっきしやっつけるまで!」

守護郎「(考えるな感じろ・・・どんなに視界から消えても気配は消せない筈・・・)」

守護郎の中にいる気配がどんどん繊細に分けられていく

蛇尾噛輪「へへへ、終わりだぁ!」

守護郎「!、そこだ!」

守護郎の声と共に愛狐は尻尾に霊退力を込め蛇尾噛輪に放つ

愛狐「尻尾集渾撃(しっぽしゅうこんうち)!」

蛇尾噛輪「ぶぼぁ!?な、何故・・・?視界では捉えられない筈!」

守護郎「簡単だよ!視えないなら感じればいい!」

蛇尾噛輪「な、なんて出鱈目な!?」

守護郎「止めだ!」

愛狐は上空に恋の大球を作り蹴り飛ばした

守護郎「天愛・紺厄(あまめこんやく)!」

蛇尾噛輪「ぐあぁぁーーーーー、私が撒かれたぁーーーー!?」ドカボガァーン

守護郎「これで一怪終結!晴れない暗闇は存在しない!」

那茂羅「やったねす!」

守護郎「解術・巨変退除」

守護郎は再起不能な蛇尾噛輪に近づき・・・

守護郎「封気神霊退術・妖魔封印」

守護郎は蛇尾噛輪を封印札の中に封印した

守護郎「これで軻多夫尊さんのお父さんが受けた毒も消えてると思うよ」

〜妖魔帝王冥界国〜

蛇女「くそぉー、封気神家の当主め〜!がしゃどくろこれでは妖魔皇帝も復活が遅くなる!何とかして作戦を・・・」

蛇女ががしゃどくろに話しかけるとがしゃどくろは・・・

がしゃどくろ「Zzz・・・」

蛇女「寝るなー!」バシィン!

がしゃどくろ「いっでぇ!?」

〜戻って人間界ウエスタンタウン北東東にある病院〜

軻多魏李「う、うぅ・・・?ここは・・・」

軻多夫尊「!、父さん!」

軻多魏李「おおっと軻多夫尊?どうした急に?」

軻多夫尊「良かったよがっだぁ〜」

軻多夫尊は涙を流す

病室206号室外

那茂羅「良かったねすね」

杏輝姪「ほんとほんと!」

始奈妹「軻多夫尊くん笑顔になった!」

〜封気神神社〜

嘆きの水晶に話しかける守護郎

勝也「軻多夫尊さんのお父さん目が覚めたって!」

守護郎「そうかそれは良かった!」

神奈美「お兄ちゃん何かあったの?」

守護郎「少し嬉しい事さ・・・あっちにとっては喜ばしい事だけどね!」

神奈美「ふ〜ん?」

守護郎「じゃまた妖怪が出たら呼んでね?」

勝也「うん!じゃあね守護郎くん!」

神奈美「あ、お洗濯物干さなきゃ」

神奈美は駆け走る

守護郎「・・・親か。羨ましい・・・」

そう言うと守護郎は何処か悲しみのある顔になった

次回の封印

妖怪の情報はない中、始奈妹達が守護郎の神社にやってきた!何でも普段勝也の世話になったお礼に来たのだと言うが・・・一方で豊穣神ナダキから今日五つ目の神社がやってくると神託が下り・・・

封印その伍「お嬢様の狩りがまし」

守護郎「次から次へと問題を起こさないで〜!!!

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